☆う〜ん、かなりチープで、脚本の工夫も足りない作品だった。
主人公はエグザイル系の人みたいで、私はエグザイル系はチンピラみたいな顔と認識しているのだが、こんな三枚目もやれるような若手がいるのだなと知っただけでも、ちょっと得した気分・・・、な訳ない。
主人公は、普通の高校生と思いきや、実は、クローン人間のサンプルで、高校卒業後は「処分」される運命にあり、卒業までは、あと七日という話。
特に自分の運命を変えるわけではなく、本来は、そのようなSFの副産物であろう、情けなく生きているオリジナルの恋を成就させることが、物語の方向性になっている。
どうにも、私は、クローンとオリジナルの二つの高校生活が、どのように並列に存在しているかが分からなかった。
どうやら、同じ校舎で生きているらしいのだが、じゃあ、なんで、これまで同じ生徒がかち合わないのかとかひどく疑問に思った。
てゆーか、物語を盛り上げようとする作り手の気持ちが全く伝わってこないので、そんな疑問もどうでもよくなるのだが。
ヒロインは、山下リオで、私にはどうも魅力が伝わってこなかった。
なんか、大味な感じを受ける娘であった。
見ているうちに、手触りが、小学校の視聴覚室で見せられたような映画に思えてきた。
『教室205』みたいのね(他にももっと見たのだが、タイトルがこれしか覚えていない)。
教室二〇五号 (少年少女小説傑作選)クリエーター情報なし実業之日本社
で、今、この映画の作品解説をネット上で見ていたら、括りが「SFジュブナイル」と記されていた。
まあ、そういった括りならば、このレベルの完成度でいいのかなとも思う。
(2014/03/01)