☆これは、楽しい作品だった^^
見る前に感じていたようなコメディ作品ではなく、わりと物語に感情移入してしまうような、味のある登場人物の織り成す軟質の娯楽復讐劇であった。
・・・ニューヨークの超短信マンション、じゃなかった・・・、超高級マンション<ザ・タワー>の最上階・ペントハウスには、ウォール街の大立者のアーサー・ショウが住んでいて、その立ち居振る舞いは、マンション従業員の信頼を得るに充分だった。
だが、その内情は、けして穏やかではなく、従業員たちが託した老後の資金や全財産を、自分の為に散財し、なおも、自分の為に隠し持っていた。
それはショウの汚職事件で判明し、それに怒ったマネージャー・ジョシュ(ベン・スティラー)は、同僚らと、保釈中のショウのペントハウスに直談判しに行き、ショウの大事にしていて飾っていたフェラーリ車を破壊してしまう。
ジョシュらは職を失い、そして、ショウは無罪放免になる流れとなっていく。
FBIの女性捜査官(←ハスキーボイスが魅力的)から、どうやら、ショウがペントハウスのどこかに、蓄財していた金を隠し持っているらしいことを聞いたジョシュらは、同じくクビになりつつも、何かしらのとりえを持つメンバーと組んで、完全なるセキュリティにあるペントハウスでの強奪作戦を開始する。
物語は至ってまじめに進んでいくのだが、どうしても盗みの熟練者を必要とし、ジョシュがいつも通勤中に悪たれをつかれる黒人の男・スライドを仲間に引き入れる。
さすがに、やっぱ、スライド役のエディ・マーフィーは面白くて、幼少時代、ジョシュと馴染みであったことを思い出していく時の会話のテンポの良さなど、そのリアルさもあって非常に笑った。
また、メンバーの一人に、直接的に、ショウからの被害に遭ってはいないが、自分の証券マンとしての失敗で、<ザ・タワー>を追われた男(マシュー・ブロデリック←メチャ懐かしい)がいて、
ジョシュが、その力を借りようと探したら、その男はモーテルにいて、ジョシュが「何でこんなところにいるんだ?」と聞いたら、「男娼になろうと思って・・・」と答えたシーンは、とてもツボだった。
クスクスと長々 笑ってしまった^^;
さて、強奪作戦だが、思ったより、その往路は簡単に進む。
しかし、復路が厳しい。
私は、『ダイ・ハード』はもちろんのこと、『カリオストロの城』『グレムリン2』など、建物を縦横無尽に動き回り、空間を大事に扱う作品が大好きなのだが、
この作品も、映画としてのバランスを崩すことなく、かなりハードなアクションをしてくれていた。
超高層アクションとしては、近作の『MI:4』のドバイの超高層ビルでのトム・クルーズのアクションに負けていなかった。
物語の冒頭で、屋上から、ビルの外壁をなめて、地上の通りに高速で移動する描写があって、こちらの高所恐怖症を呼び覚ましてくれていたが、
それが、後半の高層マンション外壁アクションを効果的に見せてくれていた。
マンション従業員メンバーの一人一人の個性や役割も含め、とても楽しめる作品だ^^
(2012/02/03)
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[映画『ペントハウス』を観た(超短信)]
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