☆・・・良かったなぁ^^
オリジナルがアニメ作品ゆえの、非現実的な設定やご都合主義に、瞬間、「おやっ!?」と思わせられるも、すぐに主演4人の演技で説得力を持たされる。
芳根恭子はひたむきで、中島健人は優しく、石井杏奈は『ソロモンの偽証』からの演技の幅に驚かされ、寛一郎は率直であった^^
芳根京子は、個人的な理由であるが、容姿が私の彼女に似ていて、物語上、感情移入しまくりだった。
泣きまくった^^;
・・・自分のおしゃべり好きが家庭の崩壊を招いた成瀬順(芳根恭子)は、いつしか、口を利くことが出来なくなっていた。 だが、高校生活も卒業時期に、担任によって、対外的なクラスの出し物の実行委員にクラスメイト3人(男2人・女2人)とともに選ばれる。 順は、人とのコミュニケーションが果たせないのに、だ。 だが、4人とも、それぞれ「青春の苦悩」の中にいた。 順は、他の3人との交流の中で、いつしか、歌う事でならば、自分が声を発せられることを認識し、出し物をミュージカルにしようと願うのだった。 そして、順は、3人のうちの一人、自分の境遇を理解してくれている拓海に恋し始める・・・。 メンバーのもう一人の男・大樹は、後に、順こそ、自分を理解してくれる女性だと、いつしか認識し、 もう一人の菜月は、中学生時代、好きなのに別れることになった拓海の気持ちを理解していなかった・・・。 「理解してくれる人の存在」がテーマと思いきや、けして、物語は安易に流れず、菜月や順の母親など、「理解出来ていなかった存在」のあり方も描いている。 そういった、「テーマの一方通行」だけではない、ということを認めているところも、物語の核心の一つかも知れない。 この物語は、安易な一元的な答えを用意していない。 それは、物語であり作中内ミュージカルのクライマックスの音楽が、ダークエンディングのテーマ「ベートーベン第8ソナタ『悲愴』第2楽章」と、明るい結末としてのテーマ「オーバー・ザ・レインボウ」を重ねるという、「音楽ってこんなことが出来るんだ!」と言う楽曲が流されることでわかろう。 「グリーンスリーブス」でも泣いちゃったなぁ・・・。 順は、最終的には失恋し、また、言葉が復活してから、言葉が話せないゆえに神聖であった彼女が、とたんに、拓海に対し、「キモい」とか下世話な言葉を吐いてしまうことからも理解できる。 エンディングでは、「ミュージカル」は、あくまでも青春の1ページ、これからの4人の人生の始まりであることが示される。 清々しい終わり方であった。 舞台は、アニメ版と同じく秩父である。 彼女と「聖地巡り」でもしてみっか!^^
(2017/07/23)