☆・・・このシリーズはセンスが良いので大好きだ。
そのセンスは、日本人にはないお洒落とナンセンス。
そんな中、鶴瓶が関西イントネーションバリバリで主人公グルーを演じているのがたまらない。
物語で言いたいことを伝えるのではなく、例えば、架空の動物ユニコーンを信じる三女アグネス(声・芦田愛菜)に、「あのなぁ、ユニコーンは…」と、言葉で説明しようとする物語的なリズムが潔いのである。
人気のミニオンは、独自の言葉で、かろうじて意志の疎通は出来るけど、その挙動はナンセンスの極みだ。
だが、それが歌い踊り出すミュージカルパートは楽しい。
これは、勘違いかもしれないのだが、『天井桟敷の人々』のパロディしてなかったか?
また、序盤に、グルー、カクレクマノミの親子の息子を殺害してたよね!
嗚呼、ニモ~っ!!(T_T)
音楽のセレクトはベタだが、疎い私には却って心地よい。
まあ、今回の悪役である男が80年代の「記憶遺産」なので、それに習ったのかな?
クライマックスの、ハリウッドを襲う巨大ロボットの描写は、マニアを喜ばせるだろう。
なによりも、初登場のグルーの双子の弟ドルーが、バカだけど優しい良い奴なのが良かった。
日本人の脚本家だと、兄弟ゲンカしたら、悪党に味方しちゃうとかあるからね。
(2017/07/21)