☆・・・最近、「週刊文春」がスクープを立て続けに出している関係で、水曜日の朝はコンビニで、「週刊文春」と、同じ日に発売の「週刊新潮」を立ち読みする。
今週は、「週刊新潮」に<「甲状腺がん」増加を喧伝した「報道ステーション」の罪>と言う記事が載っていて、僅か3ページなのだが、つい、購入してしまった。
私は、お店を開いてから、めっきり生でテレビを見れず、さりとて、ニュースを録画して見ることなどもしないので、この「報道ステーション」での甲状腺がんのニュースについてよく知らなかったが、
このニュースを小林よしのりが前面に押し出して、自分の理屈を主張していたのは覚えている。
何度も何度も、だ。
あたかも、「錦の御旗」の如くに、だ。
小林よしのりが、このように、一つの事例に依存し、何かを「断言」することは非常に多く、
その根底が崩れた時の言い訳の見苦しさも何度なく見ている。
私は、そのニュースは、あまりにも杜撰な煽りであることはわかっていた。
そのニュース担当が、ちょっとパラノイアの如く、確証なく、このニュースに命かけているのも、客観的に見て、ちょっとキッツく見えた。
そこには、まず、科学ではなく、「思想」があった。
それは、反権力の思想でもあり、また、『ノストラダムスの大予言』的な「間違った警世」の思想でもあった。
だが、今週の「週刊新潮」の記事で、そのニュースの「偏向」が指摘された。
すると、すぐに小林よしのりサイドは慌てる。
小林よしのりの主張は、後から、公的な「事実」によって覆ることがほとんどだ。
追ってすぐに、小林が推している「報道ステーション」の、ショーンKちゅう人物の学歴詐称が判明し、社会的には裏切られた形だ^^;
最近の私は、その後の小林サイドの右往左往から生まれる「こじつけ」を楽しむことにしている。
・・・水曜日の朝・週刊新潮発売
→水曜日・午前10:19 小林よしのりブログ、急遽、翌日のネット番組での原発問題の取り上げを企画・内容を箇条書き「…甲状腺がんの多発は単に検診の分母が多くなったからか?」
→水曜日・午後13:50 小林ブログで、そのアシスタントのトキウラが、詭弁にしか思えない文章で、「週刊新潮」の記事を相対化する文章を発表。
面白いのが、朝の時点では、小林よしのりは、「新潮」の記事に対応できておらず、翌日の番組までにまとめる態勢に入っているが、
そのアシスタントのトキウラちゅうのが、見切り発車で杜撰な文章を発表した。
それが、かなり面白い。
また、この人は、私に恨みを持っているようで、いつも、私が、このブログで小林よしのりを批判すると、だいたい翌日に必ず、私の所属する「日本教育再生機構」の八木秀次会長を批判するのだった^^;
今回のトキウラの文章は、「週刊新潮」の記事の批判であると同時に、私の書いた[東日本大震災から五年・・・](2016-03-11 11:38:13)も、ついでに批判している。
私の、震災直後の主張、・・・<「私は、震災から数か月後に、「今回の原発事故の、直接的な放射能で死ぬ者は誰一人としていない!」とブログで断言・公言もしている。>・・・、に打ちのめされた結果だろう。
私は、当時、その主張に「責任を持つ」とまで言っていて、「放射能」の影響で、もし誰かが死んでしまったら、「ああ、腹切らなくちゃな・・・」などと本気で思っていた。
あの時は、誰かが(私など鼻くそのように微力だが・・・)、そう「断言」しなくちゃいけないような状況だった。
それほどに、あの時の日本社会の放射能ヒステリックは凄かった。
・・・だが、もう、正直、「責任を持つ」発言は撤回させてほしい。
今回の福島第一原発事故での放射線で死ぬ人間は、(建屋近辺以外では)一人も出ないだろうということは確信している。
しかし、世の中には例外がある(異常ホットスポットの影響など)。
その例外に、この先も束縛されるには、この先、私は家族を持ちたいので、発言責任を持ち難い。
あの、異常な放射能ヒステリーの中で、5年間も、「今回の原発事故の、直接的な放射能で死ぬ者は誰一人としていない!」と主張し、それについて責任を持つとまで言っていたので、それで勘弁してほしい。
では、トキウラの文章を転載する。
すぐに、その文章の批判をするのでナンバリングを付加しておく。
《・・・今日発売の週刊新潮(3.24号)が、3月11日の報道ステーションで福島第一原発事故の被曝者に甲状腺がんが増加している問題を特集したことに噛みついています(1)。
週刊新潮は、報道ステーションの特集に対して「専門家」のコメントを交え「公共の電波を使って風評を垂れ流しただけ」「100ミリシーベルト以上被曝しない限り、甲状腺がんのリスクが高まることはありません」「「いま福島県内で見つかっている甲状腺がんについて、原発事故が原因であるとか、因果関係があるとは言えない」と、断言しまくっています(2)。何を根拠にこんな断言ができるのでしょうか?(3)
『脱原発論』の時にずいぶん勉強しましたけど、放射線による健康被害についてはまだまだデータが足りず、分からないことが多いというのが現状のはず。(4)
だから古舘伊知郎氏が番組で言った「未曽有の原発事故が福島で起きた。未曽有ということはこれまでになかったことですから、詳しいデータの積み重ねがあるわけではない」との発言は正しいのですが、それを新潮は「それを口に出してはおしまいである」と、わけのわからない揶揄をしています。(5)
東工大の澤田哲生助教は、チェルノブイリ事故のデータの詳しい積み重ねがあると言ってますが、チェルノブイリと福島の事故は全く同じではないのだから、チェルノブイリのデータがどこまで適用できるかもまだわからないのではないですか? こんなこと言ってるから、庶民から見りゃ信用できないと思ってしまうのですよ。(6)
本当のことはまだわからない。だから、いま何が起きているかを正確に伝えることこそが、報道の役割というものでしょう。(7)
現状では、原発事故と甲状腺がんに関係が「ある」と断言する者も、関係が「ない」と断言する者も、どちらも信用できません。(8)
週刊新潮や、ここに登場している「専門家」は、「断言」しているという一点だけで、すでに信用できません!!(9)・・・》 ヘイトの「1」・・・文章とは面白いもので、「噛みついています」とレッテル貼りし、それを繰り返すと、本当に、「新潮」が「報道ステーション」のニュースに「噛みついている・因縁つけている」と思えてしまうものだけど、この一回だけでは、文章上の突如としたヘイトワードに、トキウラの人格こそに驚かされる。 ヘイトの「2」・・・「断言しまくっています」と、批判態勢に入っていますが、この文章中、その科学的な「断言」に、トキウラは科学的に答えを出していません。言ってるのは、「わからない」から、専門家の意見もいいかげんと言う主張。 ヘイトの「3」・・・いちお言っておくと、放射線が人体に与える影響と言うものは解明されています。ただ、その保護・制御・抑制・克服の手段が出来ていないだけなんだよね。ここをトキウラは、ワザとかワザとでないか、気づいてか気づいていないか、誤認している。 詭弁の「4」・・・いちお言っておくと、放射線が人体に与える影響と言うものは解明されています。ただ、その保護・制御・抑制・克服の手段が出来ていないだけなんだよね。ここをトキウラは、ワザとかワザとでないか、気づいてか気づいていないか、誤認している。・・・多分、ワザとなのだろう。 詭弁の「5」・・・「ゴーマニズム宣言」で、かつて、殺人少年が「なんで人を殺したらいけないの?」と質問したら、とする状況に対し、小林は、それを「言語破壊」と言っていたが、根拠のない状況をニュースとして垂れ流す古館のセリフは、これもまた「言語破壊」と言える。根拠のないニュースを垂れ流す段においては、今後、どんなデタラメでも報道できるという「言語破壊」状況を出現させられるからだ。マジで、「それを口に出してはおしまいである」・・・。
詭弁の「6」・・・悪いけど、「チェルノブイリと福島の事故は全く同じではない」けれど、こと放射線被害に関しては、広さの問題ではなく、列記できる被害状況が、チェルノブイリのほうが「広域的」で、いわゆる「大は小を兼ねる」上の、チェルノブイリは福島に対し「大」にあたる。チェルノブイリの状況は福島の状況を包括して待っているんだよね(例外はある)。その放射線データにおいては、まさしく有用だ。トキウラがこんなこじつけをしてまで、風評を拡大させたい意図が分からない。「庶民から見りゃ信用できないと思ってしまうのですよ」と言ってるけど、庶民は、悪いベクトルで、チェルノブイリと福島を区別していないよ。頼むから、そんな言葉のレトリックでのごまかしはやめてくれ・・・。
詭弁の「6」・・・放射線の人体に与える影響は科学的にわかっている。また、「報道ステーション」で報道される「事実」は、もはや、事実ではない。
詭弁の「7」・・・今更,中立めかした主張をされても困る。ずっと小林は、「報道ステーション」のニュースを拠り所に「断言」を繰り返してきた。・・・頼むから、今回は、科学を文学(詭弁・レトリック)でごまかすような真似はやめてくれ、そう言った「事実ではない」主張で不幸になる人がたくさんいるんだぞ!
詭弁の「8」・・・では、小林さんも、今後は「断言」をしないで下さい。また、さすがに読んでないけど、『風雲児たち』のニッチパクリの『大東亜論』でも、登場人物たちの「断言」には、必ず批判注釈を加えてください・・・。
(2016/03/18)