☆・・・私、なるべく面白いように盛り上げて書いていますが、全て実話ですから^^
・・・東北は、奥が深い・・・。
◇
梨華は中学校になり、部活に入った。
何のクラブかはここでは書かない、私、なるべく人物が特定されないように、気を使っているのである。
そうだな、私がやっていたテニス部にしとくか。
クラブの二年先輩には姉がいて、だからと言って、姉は、部員数の多いマンモス部であったこともあり、あまり、接触がなかった。
そして、マンモス部であるがゆえに、中での派閥争いも多かったようだ。
そして、これも当たり前だが、他学年との差別化もあった。
梨華は天性の大らかさもあって、派閥にも学年にも、無頓着にクラブ活動を進めていた。
姉がいようといまいと関係なく、先輩後輩としての礼儀は守りつつ、親しく過ごしていた。
だが、梨華の周囲には、不穏な空気が流れていた。
しかし、梨華は気付かない。
ある日、いつもの通り、ニコニコしながら帰宅している(?)と、一人の先輩が道に立ちはだかっていた。
「あっ、ミキ先輩、こんにちわ^^」と梨華。
しかし、ミキ先輩の顔はやわらがない。
「どうかしましたか???」と、梨華は訝る。
ミキ先輩が言った。
「あんたが・・・」とミキ先輩。
「ん???」
「あんたが・・・、調子にノッていられるのも、あんたのネーちゃんが卒業するまでだからね!」
そして、去っていくのだった。
宣・戦・布・告……、だった。
・・・梨華は意味が分からなかった。
なに、今の?
私、なんかやらかしたの?
しかし、その意味は深くはわからず、数か月が過ぎ、姉の卒業の日が過ぎた。
と、同時に、部室に呼ばれた。
そこには、広い教室だが、それでもそこが狭くなるほどの部員が集合していて、いや、他の学生たちもいて、入ってきた梨華を睨みつけた。
薄暗い中だ、全て女、50対1。
な、な、な、何これ?
疑問を口にする間もなく、梨華は両腕を脇から二人の女に引っ立てられ、床に叩きつけられた。
そして、前から来た女に、床に伏したまま、髪の毛を引っ張られ、顔を上げさせられた。
女は、体育祭の時に使う太鼓の大きなバチを持っていて、それで梨華の顔を殴る勢いだ。
梨華、あまりの恐怖で言葉が出ない。
「謝りな!」と、その女。
えっ? 何を謝らなくちゃならないのか分からない。
「???」
「ナマイキなんfだよ・・・!」
そして、その和太鼓のバチで、梨華の顔の横の床をバッコンバッコン叩くのだった。
「ウヒャーッ!」と梨華。
しかし、そのマンガみたいな悲鳴が、黙ってみている女たちの加虐心を煽る。
泣いたかの記憶はないのだが、泣いたら泣いたで、その表情が、女たちの怒りを倍増する。
吊・し・上・げ・の・悪・循・環・!・!
バッコンバッコン!!!
梨華、意味の分からない中で謝罪。
しかし・・・。
バッコンバッコン!!!
「ちゃんと謝っている意味、分かってんのかよ!」
???
バッコンバッコン!!!
「そんなの自分で考えるんだよッ!!!」
・・・暗黒の中学生時代の始まりだ・・・。
◇
梨華は高校生になった。
さあ! 一か月も過ぎた。
友人もできた。
新しい環境で、新しい人間関係で心機一転、人生をやり直すぞ!!!
梨華は、新しく出来た友人カズミと、校舎を出て、帰宅の途につくのだった。
空には青空が広がっていた。
梨華は新しい青春のはじまりに、伸びをするのだった・・・。
・・・が!!!
「おい、梨華、来いッ!!!」
校舎敷地内を歩く梨華たちを見下ろすように、踊り場から三人の先輩が声を上げていた。
「・・・えっ? えっ? また?」
梨華は呆然とする。
カズミは、足をがくがくさせながら、「こ、怖い・・・。梨華ちゃん、ごめん、私、帰る・・・」。
友人だと思っていたカズミに去られつつ、でもそれもしょうがない、と梨華は思った。
だって、私もすごく怖いもん・・・。
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・!!!
風雲急が告げられた・・・。
(2013/12/05)