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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[映画『バレット』を観た(寸評)]

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☆スタローン主演の、ウォルター・ヒル監督作。

 私のイメージでは、なんとなく「今さら」感のあるウォルター・ヒル監督である。

 御大過ぎる方を招聘して、いい作品が出来るのかね、と訝っての鑑賞だ。

 が、冒頭の画面作りのザラつきから、私は、かつての「ウォリアーズ」や「48時間」「ストリート・オブ・ファイヤー」を思い出させられ、そのハードな展開に、すぐ作品に飲み込まれるのだった。

 面白かった。

 今 挙げたウォルター・ヒルの代表作の魅力をそこかしこに(敵ウヨウヨの町から逃避行、反目しあう二人のバディムービー、最後に奇妙な得物を持ったタイマン勝負)、

 主演のスタローン独特の不器用さと熱血の魅力をうまく織り込んでいた。

 殺し屋の世界の非情さもスリリングに描かれ、殺し屋以上に非情な仁義なき敵に容赦なく殺され、復讐として容赦なく殺す姿は、こちらに「エンターテイメントとしての殺伐さ」さえ表出させていた。

 ジェイソン・ステイサムや、「96時間」シリーズのような無駄のない機能的な殺しのアクション・・・。

 スタローンとバディを組むのが、韓国系の刑事テイラー(サン・カン)。

   

 かなりいい味を出していた。

 スタローンと全く違うタイプなので、ミスマッチの新風が感じられた。

 日本だと、刑事と共闘する殺し屋の話なぞ、リアル展開においてはあり得ないし、米国であってもないのだろうが、最低限の縛りで、その不可能ごとをリアルに展開させる。

 荒唐無稽なアクションもあるんだけど、それをリアルに映す監督がいて、それをリアルに感じさせてくれる役者の演技がある。

 最近のスタローン作品は、ホント、クライマックスに向けてのカタルシス融解展開が完璧だ。

 で、そのクライマックスは、スタローンが、一回りも二回りも大きい敵との一騎打ち。

   

 容赦ないアクションが燃える。

 最後に韓国系俳優に華を持たせるのも、スタローンの余裕と言えよう。

 皆さんも観たほうがいいぞ、スタローンやウォルター・ヒル監督の「いぶし銀」を堪能できるぞ。

                                            (2013/06/15)

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