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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[映画『プラチナデータ』を観た(寸評)]

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☆一週間ほど前に観て、ちょいと感想を書く暇がなく、いまいちの出来の作品でもあったんだけど、思いだして書いてみる^^

 「オズ はじまりの戦い」が、同じ傾向のファンタジアドベンチャー作品「ジャックと天空の巨人」と同時期公開であるが故に比べられるのと同様に、

 この作品も、同じサイコ風味サスペンスである「脳男」と比べてみてしまうのはいたしかたないことだと思う。

 そして、私は、総合的に考えて、この「プラチナデータ」と比べると、「脳男」に軍配を与えたいと思った。

 この作品のほうが完成度は高いと思ったが、それ故に手堅い作りで、突出したものが見られなかった。

 「脳男」は、嘘っぱちが、大きなケレン味に繋がっていた・・・。

 東野圭吾原作だが、かなりお手軽に書かれた作品のようだ。

 展開の整合性に終始し、なんか淡々と面白くなかった。

 国家が管理したDNA解析で犯罪者の特定が容易になった世界・・・、と言う、よくあるタイプのモチーフである。

 一緒に観た母親などは、「なんか、よくある展開・・・」などと、上映中に呟いていた。

 だが、その、DNA解析捜査の第一人者である科学者・神楽(二宮和也)が容疑者になって・・・、が物語のはじまりなのだが、

 どうやら、自覚のない神楽には、もう一つの人格があり・・・、と話が変質してから、なんか面白くなくなっていくのだ。

 まあ、神楽の二重人格が、殺人事件の犯人とは別個の問題だとは分かるが、なーんか、律儀に話のつじつまを合わす展開がタルくはあった。

 事件のからくりを探りつつ逃走する二宮クンと、それを追う刑事(豊川悦司)のアクションも、映画的には迫力がなかった。

 その点、「脳男」は荒唐無稽に派手であった(松雪泰子は美しかったし^^)。

 まあ、今作の二宮和也の二重人格演技はうまかったが。

 こんな感じで、無難に感想を終わらせようと思ったのだが、

 一週間を経ると、別の観点が浮かび上がった。

 ・・・個々人を支配するDNA情報だが、二重人格など、脳の生み出すトリックは、それを手玉に取る¥・・・、という視点が浮かび上がり、

 私は、「この作品、面白くないけど、なかなか面白い方向性を打ち出していたんだな」と感心するのだった・・・。

                                             (2013/04/04)

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