☆正直、あんまし面白くない映画を二つ観た。
前者は、見る前から内容は分かっていたのだが、実際 観たら引き込まれるだろうと思って観た。
後者は、面白いだろうと思って観た。
◇
・・・『フランケンウィニー』
ティム・バートン監督の永遠のテーマ<異形の者とのつながり>の物語であるが、
さすがに、何度も何度も見てきた展開なので、新作なのに、新作の新鮮さがなく、堅実に作っているが故に、こちらに強烈な印象も与えてこない。
幾つかの箇所で、「おお・・・!」とちょっと感心させられるカメラワークがあった。
主人公が学校に出かけるとき、家の前で母親と会話していのだが、画面の隅にガミガミおじさんが見えているところや、
教室内から、風車の丘に画面が流れていく箇所など。
また、フランケンのスパーキーだが、なかなか犬の動きや鳴き声としてはリアルであったし、体がモコモコで可愛かった…、尻尾や耳がもげても縫って直るシーンは不気味でよかった。
変人の科学の先生が、顔も性格も悪いのに、満更、悪とは言い難い展開にしたのは、ティム・バートンの良心か?
そもそもが短編の作品を、一時間半の長尺にした訳だが、それほどに無理矢理感はない。
主人公の友人たちが、主人公を真似て死体を蘇らせるのだが、それぞれが、ちょっとした、世界のモンスターを開陳しているようで良かったかな。
最後にハッピーエンドが待ち受けているのが、フランケンシュタイン的にも、ティム・バートン的にも、ちょいと解せない。
◇
・・・『映画 立川談志』
最近、落語が好きになったので、この名のある立川談志師匠にも期待して観たのだが、
どうも、私には合わなかった。
なんか、落語の可能性を考え続けた人のように、このドキュメント作品では描かれていたが、
先ずは笑わせて欲しかった。
屁理屈こねる前に、ちゃんと笑わせて欲しかった。
・・・いちお言っておくと、これらの立川談志評は、この映画を見た限りのものである。
う〜ん、よく分からないのだが、ちゃんと伝わるように話せば面白い小ネタも、抑揚や間(ま)を無視してズラズラ語るので、勿体ないことこの上ない。
限りなく「一見さん」の私には、そこに、立川談志を知っているなら「読めるもの」ってのは理解できない。
落語の可能性としての「イリュージョン」も、それを発表した年代を考えると、当時発表されていたマンガ『コージ苑』や『伝染るんです』のシュールさに遠く及ばないと思った。
コージ苑 マンガロム[CD-ROM]相原 コージ小学館
伝染るんです。 全巻セット (小学館文庫)吉田 戦車小学館
そもそも、シュールの言い換えの「イリュージョン」のように思った。
赤塚不二夫の実験ギャグマンガ『レッツラゴン』が、当時は衝撃的だったが、今 読むと面白くないのと似ているかも・・・。
レッツラ*ゴン (小学館文庫―赤塚不二夫名作選)赤塚 不二夫小学館
心ならずも代表作となった「芝浜」も、亭主と奥さんの演じ分け・描き分けが出きていないと思った。
また、奥さんが女として、優しさは感じられるが、女としての色艶が全く感じられないのも、私には認め難かった。
テレビなどで、時事問題に好き勝手言ってる姿は面白かったのだが・・・。
立川談志は、ドリフターズを評し「素人から玄人まですべてを対象にできる芸人」と真っ当なことを言ってるのだが、
自分自身は、その実力を持ちながらも(それは私にも分かる^^)、・・・芸を破綻させていると思った。
辛口ですいません、正直な気持ちです。
(2013/01/22)
前者は、見る前から内容は分かっていたのだが、実際 観たら引き込まれるだろうと思って観た。
後者は、面白いだろうと思って観た。
◇
・・・『フランケンウィニー』
ティム・バートン監督の永遠のテーマ<異形の者とのつながり>の物語であるが、
さすがに、何度も何度も見てきた展開なので、新作なのに、新作の新鮮さがなく、堅実に作っているが故に、こちらに強烈な印象も与えてこない。
幾つかの箇所で、「おお・・・!」とちょっと感心させられるカメラワークがあった。
主人公が学校に出かけるとき、家の前で母親と会話していのだが、画面の隅にガミガミおじさんが見えているところや、
教室内から、風車の丘に画面が流れていく箇所など。
また、フランケンのスパーキーだが、なかなか犬の動きや鳴き声としてはリアルであったし、体がモコモコで可愛かった…、尻尾や耳がもげても縫って直るシーンは不気味でよかった。
変人の科学の先生が、顔も性格も悪いのに、満更、悪とは言い難い展開にしたのは、ティム・バートンの良心か?
そもそもが短編の作品を、一時間半の長尺にした訳だが、それほどに無理矢理感はない。
主人公の友人たちが、主人公を真似て死体を蘇らせるのだが、それぞれが、ちょっとした、世界のモンスターを開陳しているようで良かったかな。
最後にハッピーエンドが待ち受けているのが、フランケンシュタイン的にも、ティム・バートン的にも、ちょいと解せない。
◇
・・・『映画 立川談志』
最近、落語が好きになったので、この名のある立川談志師匠にも期待して観たのだが、
どうも、私には合わなかった。
なんか、落語の可能性を考え続けた人のように、このドキュメント作品では描かれていたが、
先ずは笑わせて欲しかった。
屁理屈こねる前に、ちゃんと笑わせて欲しかった。
・・・いちお言っておくと、これらの立川談志評は、この映画を見た限りのものである。
う〜ん、よく分からないのだが、ちゃんと伝わるように話せば面白い小ネタも、抑揚や間(ま)を無視してズラズラ語るので、勿体ないことこの上ない。
限りなく「一見さん」の私には、そこに、立川談志を知っているなら「読めるもの」ってのは理解できない。
落語の可能性としての「イリュージョン」も、それを発表した年代を考えると、当時発表されていたマンガ『コージ苑』や『伝染るんです』のシュールさに遠く及ばないと思った。
コージ苑 マンガロム[CD-ROM]相原 コージ小学館
伝染るんです。 全巻セット (小学館文庫)吉田 戦車小学館
そもそも、シュールの言い換えの「イリュージョン」のように思った。
赤塚不二夫の実験ギャグマンガ『レッツラゴン』が、当時は衝撃的だったが、今 読むと面白くないのと似ているかも・・・。
レッツラ*ゴン (小学館文庫―赤塚不二夫名作選)赤塚 不二夫小学館
心ならずも代表作となった「芝浜」も、亭主と奥さんの演じ分け・描き分けが出きていないと思った。
また、奥さんが女として、優しさは感じられるが、女としての色艶が全く感じられないのも、私には認め難かった。
テレビなどで、時事問題に好き勝手言ってる姿は面白かったのだが・・・。
立川談志は、ドリフターズを評し「素人から玄人まですべてを対象にできる芸人」と真っ当なことを言ってるのだが、
自分自身は、その実力を持ちながらも(それは私にも分かる^^)、・・・芸を破綻させていると思った。
辛口ですいません、正直な気持ちです。
(2013/01/22)