☆女の子ってのは面白い。
「ポイントを溜めたタダ券が二人分あるから、一緒に行くぞ!」と私が言うと、「そりゃ得したね、やったあ!」と叫ぶのだが、
そもそも、私は、女の子と映画を見に行くときは、必ず相手の分も払うので、いつでも、あなた、「やったあ!」じゃねーか^^;
まあ、それはノリだから、可愛いもんなんだけどね^^
◇
うーむ、ベン・アフレック監督、やっぱ、その映画作りは非凡である。
面白いのである。
・・・1979年・・・、イランのアメリカ大使館が過激派に占拠され、その一部の人々・6人が、大使館から脱出、カナダ大使館の高官の私邸に匿われる。だが、イランの国中が、旧パーレビ政権の首脳や、そのパーレビを受け入れたアメリカ人に憎悪を燃やしていた。捕まれば即処刑の状況の中、アメリカ国務省は、CIAの人質奪還のプロに強力を依頼、そのトニーは、思案の末、イランへ行く映画撮影をでっち上げ、そのロケハンの中、6人を映画スタッフに仕立て、そのままイランから脱出しようとするのだった。
先ず、その、実在した奇想天外な作戦を、映画作品にしようと言う企画自体で、この映画の作り手は、すでに勝利していると思った。
もちろん、かっちりと作り上げなければならないが。
価値観の違う異世界に突入していく雰囲気作りも非常に良かった。
私は、UNTAC撤退直後のカンボジアに乗り込んだ経験があるので、「常に警戒を怠れない世界の雰囲気」を見事に描いていると思った。
近似の作品で、ふと思い出せるのは『ブラックホークダウン』くらいしかない。
とにかく、一大作品を作ることを世間に知らしめるために(主に、間接的にイランに対し)、アメリカ国内でもハリウッド人の協力を仰ぎつつ、マスコミ操作を行なう。
SF冒険活劇「アルゴ」は、あたかも製作進行中の如き様相で公式に発表される。
脚本の読み合わせ公開などもして、そこに、占拠され続けているアメリカ大使館のニュースが、作り手によっての、かなり抜群のモンタージュで平行して語られたりする。
見事だと思った。
イラン内での作品でありながら、ハリウッドや国務省本部も舞台となる。
二局三局の展開は、物語にスケールを加えてくれる。
それぞれの登場人物の、1970〜1980年代に生きた容姿・衣装も雰囲気がある。
映画『ミュンヘン』を観た時や、拉致被害者が事件に遭った時代の記録映像を見たときの郷愁に近いものがある。
一番うまかったのが、その脱出行のサスペンス描写である。
事実とは変わってもいるのだろうが、あざとくも、イスラム過激派の追跡行と、交互に、
しかも、微妙に、見ているこちらのサスペンスのボルテージが上がるように、追っ手の側の時間軸を早目に設定し、運命を交差させると言う意地悪さもある・・・。
しかし、面白いのは確かだ。
堅実な作りの中で、そのコッポラ並みのモンタージュの「煽り」は、こちらに絶大な効果を発揮し、中頃から終盤にかけて異常なドキドキ感をもたらしてくれる・・・。
(2012/10/26)
「ポイントを溜めたタダ券が二人分あるから、一緒に行くぞ!」と私が言うと、「そりゃ得したね、やったあ!」と叫ぶのだが、
そもそも、私は、女の子と映画を見に行くときは、必ず相手の分も払うので、いつでも、あなた、「やったあ!」じゃねーか^^;
まあ、それはノリだから、可愛いもんなんだけどね^^
◇
うーむ、ベン・アフレック監督、やっぱ、その映画作りは非凡である。
面白いのである。
・・・1979年・・・、イランのアメリカ大使館が過激派に占拠され、その一部の人々・6人が、大使館から脱出、カナダ大使館の高官の私邸に匿われる。だが、イランの国中が、旧パーレビ政権の首脳や、そのパーレビを受け入れたアメリカ人に憎悪を燃やしていた。捕まれば即処刑の状況の中、アメリカ国務省は、CIAの人質奪還のプロに強力を依頼、そのトニーは、思案の末、イランへ行く映画撮影をでっち上げ、そのロケハンの中、6人を映画スタッフに仕立て、そのままイランから脱出しようとするのだった。
先ず、その、実在した奇想天外な作戦を、映画作品にしようと言う企画自体で、この映画の作り手は、すでに勝利していると思った。
もちろん、かっちりと作り上げなければならないが。
価値観の違う異世界に突入していく雰囲気作りも非常に良かった。
私は、UNTAC撤退直後のカンボジアに乗り込んだ経験があるので、「常に警戒を怠れない世界の雰囲気」を見事に描いていると思った。
近似の作品で、ふと思い出せるのは『ブラックホークダウン』くらいしかない。
とにかく、一大作品を作ることを世間に知らしめるために(主に、間接的にイランに対し)、アメリカ国内でもハリウッド人の協力を仰ぎつつ、マスコミ操作を行なう。
SF冒険活劇「アルゴ」は、あたかも製作進行中の如き様相で公式に発表される。
脚本の読み合わせ公開などもして、そこに、占拠され続けているアメリカ大使館のニュースが、作り手によっての、かなり抜群のモンタージュで平行して語られたりする。
見事だと思った。
イラン内での作品でありながら、ハリウッドや国務省本部も舞台となる。
二局三局の展開は、物語にスケールを加えてくれる。
それぞれの登場人物の、1970〜1980年代に生きた容姿・衣装も雰囲気がある。
映画『ミュンヘン』を観た時や、拉致被害者が事件に遭った時代の記録映像を見たときの郷愁に近いものがある。
一番うまかったのが、その脱出行のサスペンス描写である。
事実とは変わってもいるのだろうが、あざとくも、イスラム過激派の追跡行と、交互に、
しかも、微妙に、見ているこちらのサスペンスのボルテージが上がるように、追っ手の側の時間軸を早目に設定し、運命を交差させると言う意地悪さもある・・・。
しかし、面白いのは確かだ。
堅実な作りの中で、そのコッポラ並みのモンタージュの「煽り」は、こちらに絶大な効果を発揮し、中頃から終盤にかけて異常なドキドキ感をもたらしてくれる・・・。
(2012/10/26)