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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[吉田拓郎と「朝の詩(産経新聞より)」]

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☆朝、壊れかけのレイディオを聞いてバイト先に向かう。

 ラジオ番組のパーソナリティーは吉田拓郎だった。

 曰く、「『旅の宿』を作詞してくれた岡本おさみとは、不思議にあまり面識がない。いつも、便箋(原稿用紙だったかな?)に詞を書いて送ってくれていた。『旅の宿』の詞を送ってくれたとき、あまりにも色っぽい歌詞に感激し、すぐにでも曲をつけることが出来そうなほどだった。・・・で、つい最近だが、その色っぽい歌詞が、創作によって作られたわけではなく、岡本おさみが奥さんとの経験を記していたことを知った。それを思いつつ、今、あらためて『旅の宿』を聴いてみると、違った味わいがある」。

DREAM PRICE 1000 よしだたくろう 旅の宿クリエーター情報なしソニー・ミュージックハウス

 詩(詞)と言うものは、別に説明文じゃあない、雰囲気だけを鮮烈に伝えるジャンルである。

 故に、構築された世界は、それぞれの受け手の中に、それぞれの具体的な情景となって浮かび上がる。

 例えば、『あしたのジョー』のラストシーンも、詩的に終わっている。

 梶原一騎は、後年、「ラストでジョーは死んでいる」と言ったそうだが、多くの読者は、「壮絶な戦いを終え、充足間の中で休息している」とも捉えている。

 それでいいんだと思う。

 色んな解釈で、個々人の想いを受け止めるのが詩なのだろう。

 あまりにも詩的な作品に『2001年 宇宙の旅』があるが、その中に登場する物体「モノリス」は、アーサー・C・クラークの原作を読むと、明快にその正体が明らかになる。

 だが、私は、みなみらんぼうが、ラジオで「モノリスの正体は悪意の増幅装置だ!」と言っているのを聞いたことがある。

 それは、原作での正体とは異なるものであったが、みなみらんぼうの理屈は、詩的な映画版における<モノリス>の存在で考えると矛盾がなかった。

 詩的な作品ゆえに、多くの解釈を生む余地があるのだ。

決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)アーサー・C. クラーク早川書房

   ◇

 産経新聞の一面の、題字の横には、いつも、<朝の詩>と言う、読者からの投稿詩が掲げられている。

 ちなみに、昔、このコーナーとは反対方向に、<アヲハタ・ジャム>の広告が載っており、私は、「赤旗」と反対の保守思想の産経が「アヲハタ」なのは気が利いているなぁと思ったものだ。

 で、2/4付けには、こんな詩が載っていた。

     『紙風船』  千葉県市川市 上条太郎(仮名) 65

    私の想いを
    紙風船に
    吹き込んで
    あなたにぶつけてみる

    知らんぷりした
    あなたの足もとで
    しぼんでしまった

    拾い上げて
    また息を吹き込む
    好きだよって


 まあ、悪くない詩だと思った・・・、と、おい、65歳かよ!

 65歳で、なんか、小学生のように青い感情だなぁ!^^;

 ・・・となると、相手も同年代かね・・・^^;

 ・・・いやあ、チョット待て!

 爺さんが紙風船をぶつけた相手が、公園で出会った幼女だと考えるのが一番自然じゃなかろうか?(そうか?^^;)

 日曜日・・・、公園のベンチで座っていた爺さん(家庭に居場所がない)の前の砂場で、いつもの幼女が遊んでいる。

 そして、今一度、この詩を読んでみると、ちょっとした変格『シベールの日曜日』的世界が開けようぞ!

シベールの日曜日 HDニューマスター版 [DVD]クリエーター情報なし紀伊國屋書店

                                                     (2011/02/06)

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