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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[映画『ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-』を観た(短信)]

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☆私は、今の少年ジャンプを牽引する2大長編バトルマンガとして、『ワンピース』よりも、こちらの『ナルト』のほうが、どちらかと言うと好きで、

 その理由としては、『ワンピース』が中篇エピソードの連なりであるのに対し、『ナルト』は、骨太の一本の物語で長大な作品が続いているので、作品に重みが感じられることと、

 バトルマンガとしての超能力(忍術)バトルの数々が「手に汗握る面白さ」と言うことがある。

 その面白さって、ジャンプ的な超能力バトルが乱立している現在のマンガ界にあって、非常に稀有なことだと思う。

 それと、感涙することはないが、心にしんみりと染み込む、分かり難いとも言える感動展開がある。

 今回の映画作品は、製作に原作者の岸本済史がかなり関与していると聞き、大きな期待を寄せていた。

 ・・・しかし、『ナルト』のアニメ作品にそれほど詳しくないせいか、マンガとは微妙に違うアニメの「ノリ」に私はいまいちついていけず、

 正直、詰め込みすぎのファンムービーとの印象を感じた。

 先ほども書いたが、『ナルト』は「一本の物語で長大な作品が続いている」ので、一種のオリジナル短編映画を作ることは難しく(また、作っても、充分に面白いとは言えない)、

 総じて、どうしても「番外編」的な作りをするしかない。

 今回も、簡単に言うと、ナルトと、ヒロインのサクラが、「パラレルワールド」的な世界に迷い込んでしまう物語。

 そもそも、この設定も、数作前の映画版であったような気がするが、そうするしかないのかな・・・。

 で、その世界では、元の世界でのメインキャラたちが、あり得ない様な性格の変わりようを示していて、また、ナルトの両親も健在なのだった。

 驚くのが、敵とのアクションがなく、この一味違った世界の生活が、上映時間の半分以上を費やされることだ。

 その同人誌的なノリに、私は、ちょっと驚いた。

 一本の映画作品としてのバランスが悪いと思った。

 シリーズで敵対してきた組織「暁」のメンバーの、意外な物語への復活も、一瞬は嬉しいのだが、それぞれの個性(性格・能力)を発揮できるような描写の丁寧さも無く、おざなり感が否めない。

 超能力バトルを丹念に描いて魅せる面白さがなかった。

 イタチが、やはり、少し「切れ者」に表現されているのは良かったかな^^

 パラレルワールドで再会できた、死別した両親との親子関係がテーマの一つで、

 数シーンで感動させられるのだが、それは、本編でも描かれているシーンで、この映画オリジナルの面でないのが残念だった。

 ・・・もし、私が「ナルト」の映画作品を作るとしたら、長大な原作の1バトルを、再構成し、新しい作画で上映時間中にネッチリと語りたいものだ。

 例えば、原作で7,8回に分けて続けられたと思う「飛段&角都」との戦いなんて、それだけを抜き出して、過去の因縁を作中にカットバックしていって、丹念に語っていけば傑作になると思うんだけどな・・・^^

                                               (2012/07/30)

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