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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[映画『ジョン・カーター』を観た(短信)]

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☆遅ればせながら見てきました。

 なかなか面白かったので、満足!

 原作はSF冒険ファンタジー物の古典だそうで、多くの映評ブロガーが、「…その古典に影響された後続の作品のほうが先に映像化されたが故に、この作品は新鮮さに欠け、模倣の感慨及び濡れ衣が着せられてしまう」云々・・・、と感想を書いているが、

 私は全く、そんな感想は持たなくて、多くの箇所で、計算された「変格」を思い、特にビジュアル面で、非常に新鮮さを感じた。

 アレンジの良さもあるのだろうが、後続が真似し得ないオリジナルの孤高もあるのだと思う。

 出てくる、四本腕の牙のある異星民族の造詣など、ちょっと奇抜過ぎと思えるのに、こちらに感情移入させるまでに馴染ませる演出がある。

 また、その民族の、味方になるってのに野蛮な風習がある(赤ちゃん、可愛くて、可哀想ス…)。

 それを主人公が許容しているのが、大人の物語として成立し得る。

 作品のマスコットキャラ的な異星のペット・ウーラ^^(メチャ可愛い^^ 売店でオモチャがあったら買ったのに^^)

 闘技場で主人公が処刑に遭うなんてのは定番の展開だが、ジョン・カーターが闘わされるモンスターなんだけど、「巨大な白い猿」なんて見たことないでしょ?^^

 危機に瀕する国・ヘリウム(このネーミングはなぁ^^;)の文化体系は、ややステロタイプだが、世界を覆う光翼機は情緒がある。

 異星の世界を破滅に追い込もうとするソダンガ王国も、ヘリウムと同じく人類型だが、双方、タトゥーの文化が斬新だ。

 お姫様も、身体中に入れ墨だ(ちょっとアダルティ過ぎて、私には今一だが、青い瞳は美しい)。

 また、ソダンガ王国で暗躍する謎の男らがいるが、彼らの「高次」としての存在感は、なかなかお目にかかれない物語的なオリジナリティが感じられる。

 そして、何よりも、主人公ジョン・カーターの異星での冒険を縁取る、地球でのオープニングとエンディングが、ミステリーとして上質かつ、作品のグレードを数段上げる効果を挙げており、

 それにより、最後に、「ジョン・カーター」と言うタイトルから、真のタイトルが立ち現われるのだが、とても余韻が大きい^^

                                                   (2012/05/03)

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