☆ここ最近では珍しい「一週間振り」の映画鑑賞であった。
あまり、『マーガレット・サッチャー』にはドラマチックな展開を期待していなかったが、それでも作り手が無難に、そして、ベタに盛り上げてくれることは期待しつつ、母親と映画館に赴いた。
最初、老境に入ったサッチャー元英国首相の生活が描かれ、まあ、話の導入部としてまっとうで、
これより、本題に入り、過去から現在へと話が進んでいくのだろうと思った。
鍋で卵をグツグツ茹でているシーンが冒頭に出るが、その絵面が面白くて、この先の展開に期待を寄せたものだった。
が、まさか、老サッチャーが全編を通して出ずっぱりで、過去の、彼女の人生の転回点と現在とが交互に描写されるという「落ち着きのない展開」だとは思ってもみなかった。
それは、なかなか高度に計算された、同時に芸術的でもあるモンタージュなのだが、あまりにも小刻みの編集で、見ているこちらがついていけないのだ。
要所要所で、気になる流れが垣間見られるのだが(北アイルランド問題やフォークランド紛争)、さあ、そこに「勝負の構造」を見出せるかというと、全くあっさりと処理される。
彼女の選挙での勝利への流れや、首相への道の描写は、さっぱりとしか描かれず、全く燃えてこない。
では、何に尺を費やしたかと考えると、夫婦の絆である。
サッチャー夫婦のつながりが、延々と語られる。
主演のメリル・ストリープは、さすがの演技だし、夫役(ジム・ブロードベント)も絶妙だ。
だが、世界中の誰もが、サッチャーが映画で語られるときに求めているのは、その「強靭な意志による戦いの姿」であろう。
夫との愛のきずなではない。
さりとて、その夫婦間に、サッチャーの「闘争の歴史」のひな形を見ることも出来ない。
・・・けして悪い映画ではない。
しかし、あんま面白くない・・・、見ながら私は、何度も眠ってしまうのだった^^;
(2012/03/24)
あまり、『マーガレット・サッチャー』にはドラマチックな展開を期待していなかったが、それでも作り手が無難に、そして、ベタに盛り上げてくれることは期待しつつ、母親と映画館に赴いた。
最初、老境に入ったサッチャー元英国首相の生活が描かれ、まあ、話の導入部としてまっとうで、
これより、本題に入り、過去から現在へと話が進んでいくのだろうと思った。
鍋で卵をグツグツ茹でているシーンが冒頭に出るが、その絵面が面白くて、この先の展開に期待を寄せたものだった。
が、まさか、老サッチャーが全編を通して出ずっぱりで、過去の、彼女の人生の転回点と現在とが交互に描写されるという「落ち着きのない展開」だとは思ってもみなかった。
それは、なかなか高度に計算された、同時に芸術的でもあるモンタージュなのだが、あまりにも小刻みの編集で、見ているこちらがついていけないのだ。
要所要所で、気になる流れが垣間見られるのだが(北アイルランド問題やフォークランド紛争)、さあ、そこに「勝負の構造」を見出せるかというと、全くあっさりと処理される。
彼女の選挙での勝利への流れや、首相への道の描写は、さっぱりとしか描かれず、全く燃えてこない。
では、何に尺を費やしたかと考えると、夫婦の絆である。
サッチャー夫婦のつながりが、延々と語られる。
主演のメリル・ストリープは、さすがの演技だし、夫役(ジム・ブロードベント)も絶妙だ。
だが、世界中の誰もが、サッチャーが映画で語られるときに求めているのは、その「強靭な意志による戦いの姿」であろう。
夫との愛のきずなではない。
さりとて、その夫婦間に、サッチャーの「闘争の歴史」のひな形を見ることも出来ない。
・・・けして悪い映画ではない。
しかし、あんま面白くない・・・、見ながら私は、何度も眠ってしまうのだった^^;
(2012/03/24)