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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[映画『おかえり、はやぶさ』を観た(これにて、「はやぶさ・3.5部作」制覇!^^)]

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☆・・・この作品、なんかしょぼそうだったのだが、まあ、普通に面白かった。

 だが、先ず、この作品の楽しみ方とは、単体で観るよりも、先行した競作作品との絡みで見ることにあると思う。

   (0.5)『はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH』

   (1)『はやぶさ/HAYABUSA』

   (2)『はやぶさ 遥かなる帰還』

 こんな短期間のうちに、同じ題材を元にした作品を見られる機会は、今後はないぞ!

 みんなも、そんな<鑑賞祭り>に参加すべきだ^^;

 私は今日で全部見たぞ!

 それも、全て、偶然(途中から敢えて)、母親と見たぞ^^;

 しかも、今回の作品、初日のレイトショーなのに、客が私と母親だけだったゾ^^;

   ◇

 なんちゅうか、これは、新しくも古い、無二の映画の楽しみ方が出来る。

 それは、「忠臣蔵」が、毎度、同じ展開を見せつつも、作り手のこだわりやキャストで個性を出しているのと同じだ。

 もう、展開は既知なので、「来るぞ! 来るぞ!」と、見ている私たちは、「はやぶさ」の苦難を予期していて、その期待通りに喜びつつ、ささやかな差異(演技・演出・カメラワーク・CG・脚本上の重要視点)に驚かされるのだ。

 それはもう、「様式美」の域に達している。

 バカが「似非マーケティング」や「企画の貧困についてのバカ観点」から、一連の作品をけなしているが、なんか勘違いはなはだしい。

 こちとら、試写会で見飛ばしているわけではない、お金を出して見ているのだ。

 批判して悦に浸っているわけにはいかない。

 少しでも楽しく観させて頂きますよ^^

   ◇

 今回の「はやぶさ」、確かに一番しょぼかった。

 先ず、メインの舞台である管制室が、ちょっとした事務所に毛が生えた程度の体裁で、

 そこで活躍するメンバーの絶対数も非常に少なかったし、キャストも地味だった。

 メンバーの少なさは、例えば、杏などかなり魅力的であるが(10年前のセーラー服姿なども見せてくれた^^)、作品全体の豊かさを覆うには至ってない。

 カメラのアングルも単調で、ドラマチック性と言うか、けれんがなかった。

 だけども、私は、「ならば」と、そこにリアリティを感じようとした。

「実際は、こんなものなのかも知れないな」と。

 先に見た作品は、「予算の少なさ」を意図的に画面に出していたのに、渡辺謙のオーラが作品をゴージャスかつ大きなスケールに見せていた。

 しかし、この作品は、そのような意図なく、しかし、確実に貧乏所帯を醸していた^^;

 主演の藤原竜也の演技は、相変わらずの「一本調子」で、やや飽きがくる。

 更に、若い藤原竜也の周囲も、いまいち落ち着いた役者がおらず(いい役者はいるが、脇でこそ光る他役者たちだ)、藤原竜也の演技への嫌気を中和出来ない。

 三浦友和演じる父親と藤原演じる息子との、旅を通した中での和解が描かれるも、前JAXAの「のぞみ」計画の失敗責任者とされた父親は、物語上部外者で、作品内を落ち着かせるには至っていない。

 ただ、例えば、臼田宇宙空間観測所でのカンニング竹山演じる、それとはわからないような地味な男や、管制室のコンピュターオペレーターの男など、妙なトコで事務的にリアルな男を配している。

 ミッションが成功し、竹山が、同僚の女に飴玉を渡すシーンなんて何気にいいし、それがエンディングでのプロポーズにも繋がっている^^

 ・・・竹内結子主演版のような「けれん」なく、渡辺謙主演版のような「情熱」なくも、今回の作品の「普通っぽさ」もなかなか楽しめるのだった^^

                                                  (2012/03/10)

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