☆……弟は、うちの隣りに家を建て住んでいる。
元々は、他人の持ち家だが、誰も住んでいなかった。
浮浪者が住み着いて、警察沙汰になったこともあった。
昔・・・、ある日、俺が家を出て、ふと、その家屋を見たら、扉に「売り家」と不動産会社の表示。
すぐに弟に「買え!」と連絡し、弟は速攻に買い、更地にし、新築した。
▼今日の朝、母親が、その弟の家について、語り出した。
「私がねぇ、家を出たら、隣りの空き家の前に不動産屋の名刺が落ちていてねぇ、連絡して、それで弟が家を買うことになったのよねぇ」
・・・全くの妄想話である。
嘘であり、虚言である。
老人の、この、妄想を事実として話してしまうことが、たまに、大きな問題を生む。
例えば、アクセルをブレーキとして踏み、事故を起こし、いや確かにブレーキを踏んだ、車が悪い、と言い張る、とか。
▼更に時は遡り、まだ、その空き家が健在だった頃、母親が近所の人と、うちの前で世間話をしていた。
俺が家を出るとき、母親といるはずの姪っ子がいない。
まだ1歳で、歩き始めの超美幼女だ。
「あれ? マリナは?」と俺が聞くと、ババァ、「えっ!? 消えた」
にわかに、場は騒然とした。
すわ、神隠しか!
ろくに歩けないのだ。
こういう時の瞬間の絶望感たるや、半端ない。
・・・が、すぐに発見、隣りの空き家のブロック塀をガシッガシッと掴みながら、遠くに脱走を図っていた。
俺は、虫かごから逃げようとするカブトムシを思い出したヽ(o´3`o)ノ
▼世の中には、いろんな美少女・美幼女・人妻がいるが、かつての姪っ子に匹敵する美少女は少ない、今なら、ジージョちゃん(小4)だ。
で、俺は、西多摩全域に間者を放ち、常に美少女の動向を把握している。
エージェント・リトミが、そのジージョちゃんについて報告してきた。
▽・・・いや、そのリトミ人妻特派員にもスパイはついていて、リトミ嬢がうちに来ないでカレー屋で飲んでいたりすると、マユしんまま特派員が報告してくれたりする。
また、そのマユ特派員にもスパイを張り付けていて、・・・つまり、西多摩全域が「総スパイ社会」となり、誰もが誰かを監視しあうと言う、我が店の恐怖政治の下、治安を守っている……、って、なんやねん
▽で、話を戻すが、リトミ特派員が、小学校の前を通ると、ジージョちゃんがいたそうだ。
ジージョちゃんは、校門前の地面にしゃがみ、横にランドセル、その上に水泳用具の袋を重ねて置き、自らは、何やら、地面から突き出た「何か」を両手でねじっていたそうだ。
あたかも、こよりでもこさえているように。
しかし、その「何か」が見えなかったそうだ。
つまり、ジージョちゃん、自分にしか見えない「何か」を捻っていた。
その話を聞いた俺。
「可愛い~」
(2021/09/07)
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