「マスカレード・ホテル」特報
☆・・・映画の表現の一つに「グランドホテル形式」っちゅうのがあり、大きなホテルに集う人々個々のエピソードが描かれ、それが最終的には大きなテーマに集束される話を言う。
この作品は、まさに、その形式だ、と言いたいのだが、ちょっと違う。
キムタク演じる刑事らが、殺人予告のあったホテルに潜入捜査に入る。
最初から本筋があるのだ。
まあ、大きなホテルなので疑わしい人物は多々おり、それぞれにエピソードはあるわけだが。
原作者の東野圭吾だが、私は読者としては好きではない。
近年の作品は特に、「どうにもならない人間関係のストレス状況を構築し、それを似非感動物に、ちょちょいのちょいと仕立てている印象」だからだ。
だが「本格(ミステリー)」作家としては評価している。
今作では、中盤に感動物を配置しながらも、それを踏み台にしたクライマックスに、なかなか興奮した。
でも、エピローグの「仮面舞踏会」は蛇足^_^;
(2019/02/04)