映画『ゲティ家の身代金』予告編
☆・・・リドリー・スコット監督なので、レベルは一定水準にある。
最後までじっくり見せてくれる。
しかし、妙な座り心地の悪さがある。
それは、物語の方向性が二分されているからだ。
主人公は、大富豪の息子と結婚した女で、放蕩三昧の旦那とは別れ、また、別れる段において、ドケチの義理父に対し、「お金はいらないから親権を頂く」と彼女なりのスジを通しての離婚であった。
が、その彼女の息子が、身代金目的で誘拐された。
母親は、元義理の父親に身代金の支払いを頼みに行くが、大富豪の義父はそれを拒否するのだった。
上映時間は、誘拐された息子(富豪から見ると孫)の監禁生活と、母親がどうにかして元義父から身代金を出してもらえるかが延々と続き、それはそれでリドリー・スコットの演出力で面白い。
が、誘拐サイド、身代金調達サイドと、方向性が分割されてしまうので、なーんか、どうしても興味が分散してしまった。
(2018/06/16)