映画「いぬやしき」予告編公開 ド迫力の上空250mエアバトル! 主題歌はMAN WITH A MISSIONが書き下ろし
☆・・・原作のマンガも、続いてのTVアニメも楽しんで見て、この実写版にも駆けつけた。
昔ならば大掛かりのセットや細かいミニチュアを作らなくてはならないSF設定を、今ではCGでかなりのリアリティをもって構築でき、その信頼できる監督として佐藤信介は適任だ。
私が契約しているBSの日本映画チャンネルでは、佐藤信介監督の初期の作品を特集で放送していて、その人間ドラマのうまさも理解していた。
命を失い、未知の異星人によって、万能の機械の身体に感情を移された主人公二人の、片や悪事に生き(佐藤健)、一方は良心に生きる(木梨憲武)、その若者とジジィの両者の対決が避けられないものになる物語。
クライマックスは、新宿上空を舞台に空中戦が行われる。
惜しむらくは、同時期に空飛ぶアイアンマンを擁する「アヴェンジャーズ4」が公開されちゃったことかな。
どうしても、あの大物量に圧倒される。
とは言え、戦争物よりも、一対一のウェスタン物での対決が劣る訳でもなく、そこは製作陣の力量だ。
原作でも、一対一の対決から横道にそれることはあったが、今作は、その横道が上映時間の問題もありカットされている、が、それでも、「一対一の対決」にサスペンスが盛り上がったわけでもないのが難点かな。
また、悪の主人公が、クライマックスで、何十機もの旅客機を新宿に降り注がせるという大惨事スペクタクル映像があったのだが、それがカットされていたのは痛い。
今のCG技術では容易に出来たはずなのである。
きっと、何かを「忖度」してヘタったのである^^;
「良心の主人公」は、クライマックスで娘を失いかける。
必至で蘇生させようとする。
だが、娘はなかなか目覚めない。
ここは、私のキャメロン作品では一番大好きな「アビス」の同様のシーンを意識しているのかも、
「アビス」でも、溺れた別居中の妻を蘇生させようと主人公が必死でもがく。
目覚めない・諦めない・目覚めない・諦めない・・・。
私は、その必至な姿に「愛」を感じたものだった。
(2018/05/08)