映画『希望のかなた』予告編
☆・・・去年のジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』に続き、私の青春を彩ったアキ・カウリスマキ監督も、この『希望のかなた』で健在ぶりを示してくれた^^
私は、若い頃は、このタイプやフランス映画ばかり見ていて、わりと見る映画が偏っていた。
今は、何でも見る。
近日、映画の「クレヨンしんちゃん」さえも見に行くだろう(いや、傑作が多い^^)。
考えるに、ジム・ジャームッシュやアキ・カウリスマキ作中の人物は、頑固な人はいるが偏屈はいなかったりして、こだわりはない、が、それを観る人々にはスカした偏屈が多かったかもな^^;
両監督とも、物語の中に激しい起伏がある訳ではなく、特にここで「これだ!」と語るべきことはなく、些細な生活の集積と惚けた雰囲気が味である。
三週間ほど前に、彼女を連れて行ったんだけど、私が30年ほど前に夢中になっていた感覚を、ちゃんと共有できていた彼女に感激した^^
主人公は、シリアからの紆余曲折を経ての難民希望者、ただひたすらに、そこまでの道のりで生き別れた妹の心配をしている。
難民センターの人々と交流し、そんな主人公を、定年し熟年離婚、不器用にも店舗経営をはじめた男と、店の仲間が受け入れる。
他愛ない話だが、個々の役者の挙動から目が離せない。
小津安二郎の影響がみられるので、演技は散文的である。
だが、演技を排して得た「間(ま)」が心地良いのである^^
(2018/04/21)