「ぼくの名前はズッキーニ」予告編
☆・・・素晴らしい作品。
ストップモーションの、特にクレイ(粘土)アニメは傑作が多い。
時間をかけて、どの場面にも、作者が隅々まで想いを込めて手を加えているからだろう。
主人公ズッキーニは両親に去られ、養護院に連れていかれる。
そこで優しい大人たちに包まれ、理由は異なれども同じ不幸な境遇にある子供たちと葛藤、いつしかわかり合い、多くの人と信じあえるようになり、愛を知り、そして、養護院を去るまでの物語。
ズッキーニの目の周囲がいつも青く、寝不足ならばいいが狂気をはらんでいて、いつ、物語が、ティム・バートンのクレイアニメのように狂っていくか心配で心配でしょうがなかったが、話はいたって王道に帰結する。
ならば実写でも語れるのではないかと思いきや、クレイアニメの、なんか心地良い動き一つ一つが、見ているこちらに物語のシーン一つ一つを強烈に印象付けてくる。
実写ならば見過ごされそうな淡々とした物語が、映画黎明期の『禁じられた遊び』や『汚れなき悪戯』のレベルに引き上げられるわけだ。
近所で公開している方が観に行ったほうが良い^^
(2018/04/12)