アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』本予告
☆・・・ちょいとスケールの大きい、ハードSFな展開で、私には合わなかった。
三部作なので、最後まで見届けようと思う。
・・・シネコンの中、一つの館内に入ろうとすると、ドアのところで、立ち止まっていたお母さんが子供に言っていた。
「じゃあ、もう帰っちゃっていいのね!」
声を荒げているが、不満の感情じゃなくて、諦めの口調だ。
お母さんの前には精神障碍者っぽい「大きな子供」がボーッと立っていた。
おそらく、ゴジラが見たいと子供が言って、お母さんが連れて来たはいいけど、映画館は暗いので、子供が「怖い、出る!」と言い出したのだろう。
お母さんの手にはジュースとポップコーンのトレイが乗っかっている。
私は、かつて、2歳の姪っ子を映画館に連れて行ったとき、暗さを怖がった姪っ子によって、お金を払って観ずに映画館を出るという経験をしていたので、このお母さんのやるせなさが分かる。
いや、お母さんは、この時だけでなく、子供が成長していく過程で、多くの困惑との共生を余儀なくされてきたことだろう。
お母さんが全てを受け止め、子供は辛さを実感していないかも知れない。
障碍者が生まれる一つの原因として、宇宙をとめどもなく行き交う「宇宙線」がある。
妊婦の身体を、ある種の宇宙線がすり抜け、母体での成長に影響を与えると言うものだ。
・・・だから何だという話なのだが・・・。
いや、私が言いたいのは、人生の困難には、自分の因果とは別の理由も存在するという事が言いたい。
話を戻すが、私は、せめてもの手助けとして、通りすがりに一歩立ち止まり、その息子クンに、出来る限りの安心感を与える表情で言った。
「映画館は怖くないよ、暗いけど画面は明るくて、テレビみたいで面白いぞ^^」
私に出来るのはそこまでで、その後、その親子が館内に入って来たのかは分からない。
私にも難しい点があったので、息子クンにとっても難しくて、ゴジラの脅威に失禁したかも知れん。
(2017/11/24)