☆・・・人間ドラマは排し、いや、全編これアクション描写で押し通す作風の中で、その挙動、微妙な表情、セリフ回しなどで人間を描くという、日本の映画では珍しいアグレッシブな作風だと思った。
サイドミーニングとして、登場人物の一人を演じた川栄李奈(auのCMの可愛い織姫役)の、女優業を続けていく上での「過去のトラウマ恐怖症の克服」があると思う。
かつて、AKB時代の握手会で、川栄李奈は狂信的なファンに刃物で切り付けられていたのが事件としてワイドショーなどを賑わせていた。
その後、川栄李奈は「握手会が怖い」とフラッシュバックに苦しませられたようだ。
だが、AKBを卒業、女優業に専念する川栄李奈は、今作において、刃物で襲われ流血、それでも戦うシーンを長々と演じていた。
フラッシュバックに苦しまされるというレベルを超えたシーンの数々だった。
作り手は確信的にやっていて、川栄自身も納得しての演技だろう。
これが終わったとき、川栄李奈は事件を克服できたのだろう、か・・・。
(2017/10/01)