☆・・・かなりの圧巻!
面白かった。
こんな大作とは思わなかった。
勝手知ったる関ヶ原、観ている者の主観も飲み込めるだけの度量あるボリューム。
セリフが良かった。
分かりやすく「散文(説明口調)」にせず活舌悪くくぐもっていたり、全国から集う武将の物語なので、地方地方の方言もそのまま、更には、多くの情報量が「シン・ゴジラ」並みの早口で語られるので、見ているこちらが追いつくのが大変!
しかし、それが、映画を形作るうえでのスタンリー・キューブリック言うところの「マジック」となり、リアルが宿っていた。
その上、画面も躍動し、膨大なエキストラが戦い続ける。
戦場に散っている各隊の位置感を、もっともっとわかり易くして欲しいとは思うが、それをしてしまうと物語を矮小化しかねない。
それは、セリフともども、何度か見直して把握するのも面白いだろう。
有村架純だが、これも良かった。
彼女は、数センチ幅の髪を、ゲンコツみたいな顔のラインをぼやかすためだけに垂らした髪型にすると、グッとイメージがアップする^^
忍びのものと言う冷めた役柄での、石田三成への秘めた想いも良かった。
帰宅して、ちょうど、目についた『風雲児たち(みなもと太郎著)』の序盤を読むと、更に「関ヶ原」が楽しめるぞ!
「風雲児たち」は、幕末が舞台だが、そこに至る道として、関ヶ原後の「長州」「薩摩」「土佐」の苦難から物語が始まるからだ。
また、去年のNHK大河ドラマ『真田丸』では、関ヶ原は4,5分でセリフで語られるだけで終わりだった。
「真田丸」の記憶がまだあるうちに、関ヶ原を補完するもよし^^;
また、「真田丸」の脚本家の三谷幸喜だが、来春、「風雲児たち」の杉田玄白や前野良沢らのドラマの脚本を担当するらしいね。
(2017/08/28)