☆・・・朝一で観てきました。
正直、童貞妄想の「都合のいい悲劇」での都合のいい話であり、生涯童貞気質の私でさえ、ちょいと見ていて居心地が悪かった。
ヒロインの少女が、あり得ない可愛いデザインの制服や、浴衣姿、白いワンピースなどでデコレイトされた、シャープな顔立ち・大人びた視線の、あまりにも美少女で・・・、
いや、登場人物、画面の隅々までもが美しく、「この世は綺麗なものしかないのかよ」と思わせられ、ああ、俺にはこの作品はダメだなぁ、と感じた。
この作品はもともと、岩井俊二の出世作の、フジテレビの一話完結ドラマシリーズ「if もしも」の一篇で、その人気は改めて劇場公開されるまでのものだった。
ドラマでは、せいぜい40分強の尺だろう。
今回のアニメ映画版では、それを倍以上に伸ばしている。
間延びしそうだが、脚本や抒情シーンで、それなりに飽きさせない。
が、私は、自分には合わないなの思いで映画館を出た。
・・・と思ったのだが、その後も、作品の幻想的なイメージの数々が思い出されてきて、心地良くなった。
物語性は希薄だが、なんか感覚に訴える作品ではあった。
それは、オリジナルの岩井俊二の功績でもあり、「まどか☆マギカ」で斬新なイマジネーションを披露し続けてくれた新房監督の力もあろう。
エピローグも、いろいろ解釈できて良かったかな。
(2017/08/18)