☆・・・時間のタイミングが良かったので見た。
いい作品だった。
社会派なのに、90分と言うキレの良い長さでもあった。
実話である。
パキスタン…、貧しくも明るい家庭を築いていた主人公が、試しに受けてみた多国籍企業の就職試験。
合格し、そもそものセールスの才能も有り、外国産の粉ミルクの販売を広げていく。
欧米的な賄賂で、医療界の紹介を受け、次々に販路を開拓していく。
しかし、自分の売る粉ミルクで、貧しいものたちが、劣悪な環境で作り、子供の健康を次々に害していった・・・。
そもそもが、免疫を持つ母乳でも良かったのであるが、医療界との結びつきで、その粉ミルクが奨励されたことによる悲劇だった。
主人公は、すぐに退社し、会社に警告、WHOや人権団体に訴える。
が、多国籍大企業・医療界・軍病院を相手に、あまりにもの「蟷螂の斧」状況であった。
長いものに巻かれようとする主人公。
だが、美しい妻が言うのである。
「私や子供を引き合いに出して、自分の信念を曲げるつもりなの!?」
「自分の子供も、他人の子供も一緒よ!!」
こうして、社会派のドラマは、「ロッキー」でも見ているかのような燃える展開となる。
ドキュメント的な作りもしており、非常に慎重に物語を作っているのも伝わって来た。
(2017/03/21)