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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[映画『ワイルド 7』を観た]

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☆私が子供の頃(30年以上前)、既に、何か土臭い劇画に思えていた「ワイルド7」が映画化された。

 それほど期待もせず、でも、試写会が当たり、ともあれ観た作品。

 こりゃ面白かった!

 今年の<ナカデミー賞>のノミネートは決まった!

 邦画アクションが、このレベルに至れたことに鳥肌が立った。

 いや、ハリウッドアクションと、異なるベクトルで世界公開できる面白さだ!(言い過ぎかな^^;)

 ・・・アヴァンタイトル。

 容赦ない凶悪犯罪者集団が、人質を無造作に何人も殺し、銀行強盗、そして逃亡を謀ろうとする。

 かくして、今事件の解決は<ワイルド7>に委譲される。

 目には目を! 歯には歯を! 凶悪犯罪者には凶悪犯罪者を!

 <ワイルド7>は、凶悪犯罪者によって組織された超法規的警察組織だ!!

 7人の非情な男たちが、<桜の代紋>をボンネットに据えた大型トレーラーの走る後部から、大型バイクに乗って出動する(今 思うと、誰がメンバーの留守、運転しているんだよ^^;)。

 逃走した犯罪集団は、逃げおおせ、今 まさに、凶悪犯罪者の一人が、最後の人質である怯える銀行女性職員に無造作に銃口を向けて始末するつもりだった。

 しかし、その頭部を拳銃弾が貫く。・・・プチュッ!(1)

 と、同時に、凶悪犯罪者集団の数台の車に、くだんの装甲トレーラーが激突する。

 画面は、停車した犯罪グループの車が映っているだけで、そこへトレーラーのフロントが突っ込んでくる図だ。(2)

 吹っ飛び、折り重なる車。(3)

 追って、ドリフトしつつ、車を包囲するメンバーたちのへビィなバイク!

「てめぇらを退治する!」のリーダー格の飛葉(瑛太)の言葉に、手を挙げながら「逮捕の間違いだろ?」と嘯く凶悪犯罪者集団に機械的に引き金を引くメンバーたち。(4)

 最高である^^v

   (1)・・・その、抜き差しならない状況への躊躇のなさ。

   (2)・・・大型ギミックを、わざとに控えめに画面に出し、最大の効果を表わす演出。

   (3)・・・こんな絵面(えづら)、ハリウッドアクションでしか見れないレベルだぜ^^

   (4)・・・その、全く逡巡のない裁きに、私たちは共感。

 この、プロローグから、私の気持ちは鷲掴みにされた

 このスピーディーな展開は、

 大きな予算を掛けたトレーラーには、相応の長大な描写を、などと考えているような、これまでの日本映画関係者にはない堂々と控えめな演出だ。

 「スピーディー」と言う表現は、展開にだけではない。

 バイクアクションのスピード感も、素晴らしかった。

 その、地を舐めるようなバイク走行のカットに、鳥肌が立った。

 アクション描写に、特殊な撮影テクニックは施されていない。

 直球の描写だし、シナリオ自体も、それ程に凝ったものではない。

 だが、第一の問題として、「ワイルド 7」と言うヒーローが、堂々と演じられていることに魅かれる。

 カッコ良いのである。

 作品紹介で見た革ジャンのユニフォームは、浮いても見えたのだが、それが動いていると、メンバーの着こなしも含めて、もうカッコ良い!!

 一回目の作品につきものの登場人物紹介的な展開はない。

 うまく、個々の役柄の説明がテロップ処理されていた。

 特に、彼らにチームワークはないのである。

 何故なら、服役囚の寄せ集めだからだ。

 だが、その距離感を置いた関係性が、ハードボイルドなタッチの裏打ちになっている。

 主に横浜を舞台にしていたが、その空撮も多様で、ハードボイルド的な心象風景を醸していた。

 距離感は、それぞれの態度に無骨な形で表われるが、序盤で、飛葉は、謎のスナイパーであるユキ(深田恭子)にコロリと惹かれていくのだが、浮いてしまいそうなそんなシーンに、私は妙に、リアルな人物描写を見てしまった。

 <ワイルド 7>のまとめ役の指揮官・草波(中井貴一)の出動命令は、クライマックスにあっても事務的である。

 それに答えるメンバーの一人・セカイ(椎名桔平)も、抜き差しならない状況なのに「了解」と答えるのみだ。

 

 ウィルステロ犯との戦いも、ウィルスを仕掛けた飛行船が戦いの舞台となるのではなく、それを操る地上の犯人集団との対峙となり、見た目に地味に見えそうだが、その、ユキを交えた三つ巴の戦いが非常に面白く、

 ユキを庇いつつ、ユキが狙うテロ犯がウィルス爆弾解除コードを吐くことなしには死なせるわけにもいかず、

 仲間をけん制しつつ、テロ犯をも封じなくちゃならないという難しい状況の飛葉を、瑛太が見事な「ステップ」で魅せてくれる。

 う〜ん、カッチョ良いなぁ^^

 都内の駅地下や高速道路など、その大規模なロケの敢行にも感心した。

 ラスボス役の吉田鋼太郎のチェシャ猫のような笑顔も良かったですね。

 深田恭子の、魅力的な二の腕を包帯で隠したのはよろしくないな。

 続編も期待し、純映画作品としてシリーズ化されると楽しいな!

                                                    (2011/12/14)

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