☆・・・昨夜も、特売生ハムの持ち帰りお客さんと、暇な中にもチラホラの来店のお客さんで形になりました、有難う御座います＾＾
ビビさんとサイゼが鉢合わせになったり（長くなるので書かない＾＾；）、新規のお客さんも来てくれたり、なにかしら自分の中でのイベントが起こります＾＾
新規のお客さんは、その方の仕事の関係で法務局になんかの申請をしにきたそうです。
まあ、酒を飲むうちに、その内容も話しはじめました。
どうやら、その人は経営コンサルタントの方だそうで、有機栽培野菜の会社設立で法務局に来たとのこと。
で、経営コンサルタントと言う職業がら、うちの店にもなんか意見を言いたくなるらしい。
いや、半年に一度ほど、こういう人は来る。
うちの店に半年ほど通って、自分の経営についての主張をするならばいいのだが、一回の来店で語りたがる。
ツン氏もそういうタイプだが、ツン氏は、長い間通って、少なくとも、うちの店に意見を押し付けることはなくなった。
ただ、映画などについては、少ないサンプルで語りたがるのは今もあるのだが、うちが健全に営業出来ているのを知ってからは言わなくなった。
だが、半年に一度くらい、たった一度の来店で、うちの店について語ろうとする、自称「経営コンサルタント」が来る。
私は、丁寧に受け答えする。
なんか、落語における与太郎とでも話しているような、かみ合わない堂々巡りの会話となる・・・。
「君のトコでは、有機野菜に興味はないかね」
「素晴らしいこととは思いますが、うちの店は、食べ続けると健康に良くないような塩の利いたものや脂っぽいものもあるので、それと有機栽培の健康志向とは合わないので、原価も考えまして、野菜はスーパーので充分です」
「でも、お客さんには、それがいい人もいるだろう」
「いますでしょう。けど、うちにお客さんが求めているのは健康第一ではなく、ちょっと贅沢な、身体に罪深い美味しさなのです」
「有機野菜は嫌だと・・・？」
「いや、有機野菜は素晴らしいものでしょう。けど、うちのお店に来るお客さんが求めているものじゃないのです。うちはうちの店で、原価と照らし合わせて、いい野菜をスーパーで買ってきています」
「なにも、安く売ればいいってもんじゃないでしょ」
「安さを売りにしているわけではないです。うまいものが前提ならば、安いほうが良いという事です。健康が前提ならば、有機野菜を使わせていただきますが、今のところ、うちはうまくいってるので、業態を変える必要がないのです」
「ここのお客さんたちを見てみたいものだね。健康を考えないで、安いものを求めるお客さんを」
「いや、どこにでもいる、美味しいものが好きなお客さんたちですよ。ただ、カロリーが高くて健康にあまりよくないようなマクドナルドなんかも、時には楽しく食べるような普通のお客さんですよ」
「いや、お客さんの嗜好は、一人のお客さんの中にも複数あるから、有機野菜を求めるお客さんもいると思うよ」
「そうですね。有機野菜は素晴らしいですからね。きっと、有機野菜が食べたいときは、有機野菜を売りにしているお店に行くのでしょう。栄養過多のものが食べたいときは、うちの店に来るのでしょう」
「有機野菜なども扱ったほうが、稼げると思うけど」
「うちの店が傾いたら、それも考えますが、ここは道楽でやっているわけではなくて、稼がなくちゃならなくて、それでうまく稼げているので、今のところ、営業に不満がないのです」
「お店の雰囲気を考えると、ジャズでも流すほうがいいような感じだが」
「いちお、うちの店はイタリアンバーなので、イタリアの音楽を流していたのですが、飽きてくるんですよ。本場のイタリアンバーでは、素直にイタリアの音楽を流している店なんてなくて、サッカー中継などを流しているものなので、この店では拘らないＢＧＭなのです」
「ほう、ここはイタリアンなのかね。では、一品、自信のあるものを出してくれ」
「二軒目という事ですが、おなか減っていますか？」
「いや」
「では、残ったら、持ち帰りってことでいいですか」
「おお、持ち帰りもできるのかね」
「はい」
私は、腹が膨れていても別腹でいける、さっぱり濃くある冷製物を！ と思い、カプレーゼを出した。
一口食べて、コンサルタント氏は「これは、うまい」と呟き、最終的に、残すことはなかった。
・・・舌は、適当なことも言えるが、正直でもある・・・。
（2016/10/05）