☆・・・私は、かつて、この監督の『キャシャーン』を批判しまくった。
しかし、批判し過ぎて、いつも間にか、作品に愛着を持ってしまってもいた^^;
ただ、その、作中で語られる戦後民主主義的な「言葉だけの平和主義」は非常にいやだった。
次作の『GOEMON』だが、もう、紀里谷監督作品の傾向を知っていたので批判はなく、ただ、画面が加工されていたので目がチカチカするのと、広末涼子が、奥田瑛二扮する秀吉を嫌悪する表情が良かったのは覚えている。
今回は予告編の雰囲気が良かったのと、「忠臣蔵」が物語のベース、また、この監督がアメリカで作ったというので、観てみた。
なんで、アメリカで作ったことで興味が起こったかというと、アメリカの映画界は、分業体制が整い、それぞれの組合が、それぞれの担当の持ち場を厳格に守っているそうで、もはや、監督は、限りなく「作品の責任を持つ係」としての役割しかなく、つまり、紀里谷監督の変なクセは消えて、良作になる可能性が見えたのだ。
まあ、そのハリウッドのやり方は、時に、同じ「忠臣蔵」をベースにして、『47RONIN』みたいな超駄作を生んだりもする^^;
(ちなみに、私は『47RONIN』を見てゲンナリしたのだが、他の友人と見に行った当時の彼女が、「最高に面白かった!^^」と屈託なく話すのを見て、私、可愛いと思うのだった・・・^^;)
で、『ラストナイツ』だが、そのアメリカの方式が功を奏し、非常にいい作品に出来上がっていた。
悪い点が見つからなかった。
もうすぐ、公開が終わっちゃうということで、ぜひ、早めに見てください!!!
(2015/12/01)