映画『007 スペクター』予告2 2015年12月4日公開
☆・・・「007」シリーズを、格調高くシリアスに描いたダニエル・クレイグ主演の「007」の近作シリーズ。
面白くて、非常に世間の評判も高いが、私は、クリストファー・ノーラン監督版の「バットマン」シリーズと同じく、あまり好印象がない。
なんで、007でこれをやるの? なんで、バットマンでこれをやらなくちゃいけないの? という思いが募るのだ。
特に、「007」前作での、不可侵の上司Mの死去や、MI6本部の爆破崩壊などから、そして、今回は、007の愛に生きる道へのリタイアが描かれるのだが、これって、私が思うには、「007」シリーズにおいてのタブーに、物語上 触れちゃっていると思っている。
私は、プライベートなどない、粋にスパイ稼業をこなしていくのがジェームス・ボンドだと思っている。
だから、ダニエル・クレイグ版への世間の評判も、観に来たお客さんを斬新さへの興味で引きつけているに過ぎないと思えるのだ。
うーん、極端だが、例えば、ウルトラマンがウルトラの国で、マジな恋愛物語を展開したら、絶対的に、世間の興味を引きつけると思うのだ^^;
観点の奇の衒い過ぎが、今回での007の引退を描かなくちゃならない展開を生んだ訳だ(もちろん、他者主演で、また新作は続くだろうが・・・)。
さて、今作だが、感想としては、それなりに面白かったが、非常に雑な作りの印象。
伏線の貼り方が非常に下手。
なんか、これ見よがしに、後々に重要となる物や状況が映し出され、ちょっと苦笑してしまう^^;
また、アクションも唐突だし、物語がシビアゆえに、非常に浮いていた感もある。
人それぞれの感じ方もあろうが、ボンドが恋愛するヒロインとの心の通い合う時間も少なく感じた。
でも、レア・セドゥをヒロインに据えたのはいいね。
レア・セドゥも、『ミッション・インポッシブル4』の脇役から、女優業大躍進を続けている^^
ともあれ、「企画物」ゆえに傑作揃いのダニエル・クレイブ版は終了するのだろう。
しかし、007は続く!!
(2015/11/30)