☆・・・かつて、小林よしのりのマンガに影響され、思想を語るようになった者は、その考えの浅さを含めて「コヴァ」と揶揄されていた。
まあ、隠さずに言えば、私もかなり影響された口だ。
この、『猿の惑星 ライジング』は、対立にある人間と猿たち、その双方に、「コヴァ」のような、恐怖や思慮の浅さに感情を支配された者が存在する。
先ずは、疫病に伴う破滅的世界的トラブルの連続で弱体化した人間の側の「カーヴァー」。
そして、まだまだ、地球を支配するには到底人口の少ない猿たちの中にあって、群れのサブリーダーとして、対人間強硬派にある「コヴァ」だ。
カーヴァーは、住み分けのなっていた猿のテリトリーに、水力発電の再稼働を求めて赴いた一行の一人だが、猿と出くわし、発砲し、戦争の火種となる。
人間側のリーダーの一人・マルコムと、猿側のリーダー・シーザーの友好関係により、何度も和解の道が見えるが、
その都度、カーヴァーの行動で危機に陥る。
そして、人間に不信を抱き続けているコヴァは、人間のテリトリーに忍び込み、人間どもが銃器を準備していることを知る。
コヴァは、人間との融和を進めるシーザーに危険を感じ、その暗殺を、人間の仕業に見せかけ、実行し、・・・かくして、全面戦争に至る。
「コヴァ」とは、どこの社会でも、拙速である・・・。
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もはや、着ぐるみやCGを活用しただろう猿たちが、リアルに存在するとしか思えぬほどに完璧で、
今回などは、重厚な群像劇になっており、その戦争シーンの臨場感ともども、圧倒された。
面白かったが、ヴィジュアルが「猿」と言うのが、何とも言えなかった。
日本人って、わりと「猿」には冷たいと思うのだが、白人は、「キングコング」に代表されるけど、なんか「猿」系にマイナスの先入観がないようだ(「猿人ジョー・ヤング」とか「愛は霧の彼方に」とか)。
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余談だが、今の3D技術と比べるべくもないが、私が中学生ぐらいのとき、テレビ東京で『ゴリラの復讐』と言う3D映画が放送されたことがあった。
テレビで3Dである^^;
確かコンビニで、赤青セロファンの紙製の3Dメガネを購入し、放送に挑んだのだが、あんまし立体効果なく、ゴリラがメリーゴーランドでクルクル回るシーンだけ、「やや飛び出た感」があっただけだ。
その3Dメガネだが、私的には、なんか「新・必殺仕置人」の<死神>を彷彿とさせて、「悪くないな」と思っていた。
その頃、ちょっとした3Dブームがあり、雑誌『POPEYE』でも、メガネ付きで特集がされていたなぁ^^
(2014/09/17)