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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[ストーカーとハラスメント(4:校長先生篇の前篇)]

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☆・・・この雨はいつまで降り続きやがるんだ・・・(現在、06/07 01:25)

   ◇

 基本、T子は、年配者に惚れられ、ストーカーされる。

 若いT子ファンもいるのだが、若い故に、少々の粗相は見逃される。

 が、年配者の「老いらくの恋」は、「大目に見る」フィルターが掛からないので、「キモい」に直結するのだ。

 私が、この若奥さんと仲良くしてられるのは、私がかろうじて、・・・いや、年齢を考えるとオヤジ以外の何ものでもないのだが・・・^^; どうにかこうにか「比較的若手」と、T子に認識されているからのようだ。

 いや、それだけではないだろう。

 また、いい雰囲気の飲み屋のマスターだからだけでもないだろう。

 最近、T子は、旦那さんの監視が厳しいので、うちの店には来ていない・・・、だが、外では、二人の時間をどうにか工面して会っている。

 ・・・私を特別(スペシャル)扱いしてくれてるのだろう・・・。

 で、私は今、その立場から脱落したくないので、ダイエットに励んでもいる^^;

 T子は、雑貨屋でバイトし、その魅力で、客はもちろん、会社の上層部からも好かれた(男に限らず、女性の幹部にも好かれた)。

 そして、バイト待遇であるにもかかわらず、店長を超越し、エリアマネージャーに抜擢されようとした。

 エリアマネージャーとは、幾つかの支店を束ねる役職だ。

「と、と、と、とんでもない!」 T子は、それを拒否する。

「どうして? これは光栄なことなのよ?」と本社の女性常務。

「・・・いえ、そもそも、私は、まだ子供も手がかかりますし、ほんのパートで始めただけですから・・・」

 と、T子は素直な気持ちで返答するのだが、会社側は受けつけてくれない。

「みんな、成りたがっているのよ。自分の気持ちをちゃんと正直に言いなさいな」

 ・・・いや、正直に言ってるんですけど・・・。

 かくして、T子が諦めて承諾した、会社との妥協点は、府中の支店の店長であった・・・。

 どうせ店長になるんだったら、地元のほうが良かったのだが、当時の地元の店長は異動を拒んだようだった。

 でも、T子、窮屈な専業主婦だったので、家庭内ストーカー的な旦那のもとを離れ、遠く府中まで通えるのは息抜きに良いかもと思った。

 家を出てからの所要時間1時間半の通勤となり、ショッピングモールの一角に、T子が店長となる店がある。

 さて、心ならずもなった店長だが、いざ始めると、なかなか楽しく、メンバーとも仲良くやれて、やりがいがもてた。

 ただ、接客業ということもあり、休憩時間がまちまちであった。

 その日も、3時半の休憩時間予定が、5時を回ってしまった・・・。

 店を出る・・・。

 T子は、フードコートでご飯を食べようと思っていた。

 お腹ぺこぺこだった。

 と、「おっ、偶然だね、T子さん」と年配の男が声をかけてきた。

「えーっ!? 校長先生!」

 数年前、子供の学校でなったPTA役員時にお世話になった校長先生であった。

 役員退任後、T子がバイトすることになった雑貨屋の地元の支店には、不自然な来店を繰り返していたのだ・・・。

 T子は驚いて声をあげてしまった。

 ここは、地元から1時間半の距離にある場所で、とてもとても、「おっ、偶然だね、T子さん」で済むような偶然とは思えなかった・・・。

                                                (続く 2014/06/06)


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