☆・・・昨年のカンヌの栄冠に輝いた作品だそうだ。
わたし好みの、激情のフランス映画っぽくて、そそくさと新宿まで観に行く。
・・・フランスの、とある女子高生が恋に落ちたのは、なんとレズビアンの女性・・・、その数年に渡る、失恋に至る「青春」の物語。
上映時間は3時間であったが、非常にリアルで、それがこちらの心をひきつけ、あっという間にエンディングに至った。
私が、もうちょい若かったら、この作品の「現実的かつ激しい恋愛の姿」が血肉となり、夢見る忘我に浸れただろう。
今は、純粋に楽しんだ。
これは、丹念に描かれた純粋な恋愛の物語であった・・・。
私は、同性愛者が嫌いである。
だが、色んな状況の中で、同性を好きになってしまう人がいてもおかしくないし、それを認めないことはないし、AVでの「百合」は見ていて二倍な感じがしてよいし、性同一性障害の方なども嫌悪するつもりはない。
ただ、「ハッテンバで、誰でも構わないで精を吐く同性愛者」や「流行の如く同性愛に浸ってみる俗な人」とは関わりあいたくない。
・・・好きになってしまい、好きで好きでたまらない相手が、同性であったと言う人の運命は否定できない。
そして、「好きになってしまい、好きで好きでたまらない」と言う感情は、フィッツジェラルドが言う通り、「グレート」なのである。
なんとも、まだ大人になり切れてないアデル・・・。
自分の美しさに無自覚に、物を食う時も、ボーッとしている時も、口を半開きである。
だが、青い髪の美大生・エマと、街ですれ違い、・・・恋に落ちる(エマは、『MI4 ゴースト・プロトコル』で女殺し屋を演じた美人だが、今作では、ややギスギスしたレズビアン顔をしている)。
そして、お互いを貪る。
ラブシーンは濃厚で、激しく、リアルである。
カメラワークは、執拗に、登場人物の表情を捉えている。
ラブシーンがなくても、この作品は成立する。
しかし、物心ついた大人ならば、ほとんどの大人が経験あるだろうし、この肉体のぶつかり合う愛の交歓は理解できよう。
ラブシーンは、愛の生々しさを訴えてくる。
この物語は、アデルの気持ちが偶然にも同性に作用しただけで、多くの男女間の関係にも応用が利く普遍性がある。
アデルは、口半開きのまま、大人の世界に突入させられる。
時は流れ、初めての恋が激しい故に、その危機に際し、更なる悪循環の行為をしてしまい、アデルはエマに捨てられる。
子供の意識が残ったままに、大人の世界に放り込まれ、・・・そして、捨てられる。
それでもアデルは、受け身のままで、人生を進めていかなくてはならない。
唯一、自分から積極的に愛を貪れた相手を失いながらも・・・。
アデルは幼い子らを教える教師になるのだが、どんな精神的に追い詰められても、そのプライベートを仕事に持ち込まない。
アデルの教え子の幼女たちが全て可愛いのが良かった。
また、最近話題で賛否両論の「息子の入学式のために、クラス担任としての入学式を欠席した女教師」の話をちょいと思い出したよ(私は別に休んでもいいと思う)。
(2014/04/20)