☆非常に面白かった。
が!
この作品の原作者は、映画では、『悪夢のエレベーター』が先にあって、
どちらも、人生崖っぷちの野郎どもが、一発逆転を狙って起こす犯罪に絡むどんでん返しな展開の数々の物語であり、
『悪夢の・・・』で充分満腹で、これを何度もやられたら飽きが来るな、と思っていたら、今作も、かなりゴッテリした内容であった。
品川ヒロシ監督のパワー演出に感動しつつ、面白い面白い、おおーっ! 驚きだ、驚きだ、と見ていくのだが、終盤には、なんか、見ているこっちはおなか一杯になってしまい、結果なんかどうでもよくなってしまっていた。
最後までかろうじて楽しめたのは、お笑い出身の品川監督の、お笑いの「間(ま)」を大事にしたセリフの応酬の数々だった。
主演の藤原竜也は、まあ無難な演技で、ジャニーズを辞めた田中聖のヤンキー演技は、品川監督の『漫才ギャング』の上地雄輔からの流れで安心して見られる。
ネット上の評価で、収穫として語られるのは、ブラックマヨネーズの小杉竜一の演技のようだが、なーんか、私に体格が似ているので、素直に認めがたい。
窪塚洋介は、なーんか、『ダークナイト』のジョーカーのような、覚悟あるチンピラ然としてやばかった。
ヒロインの中島美嘉は、おばあちゃんのように痩せて、頬もこけているのに、ちゃんと美人として成立しているのが良かった。
セリフが棒読みなのも、「美人なのに、実は普通の女」っぽくて良かったかな。
(2014/04/11)