☆待望の『パシフィック・リム』、甥っ子を連れて朝一で観に行きましたよ。
とてもキチッと作られた作品だったので、荒削りな作品の持つ異常なテンションはなかったのですが、素晴らしい完成度に満足しました。
私は、「仮面ライダー」よりも「ウルトラマン」派の男でして、とにかく、巨大な戦い・怪獣が大好きに育ってきました。
でも、この系列は、『ゴジラ ファイナルウォーズ』以来、満足できる作品がなかった。
アニメでは、『ヱヴァンゲリヲン』が、「帰ってきたウルトラマン」へオマージュを捧げていて面白かったけど。
ああ、近年のハリウッド作品では、『クローバーフィールド』があったけど、今作は、あの10倍ほどのボリュームで、巨大ロボットvs巨大怪獣が堪能できた。
今作においては、その、先ほどあげた「ゴジラ」「ウルトラマン」「ヱヴァ」「ガメラ(平成)」「マジンガーZ」への、ギレルモ・デル・トロ監督の愛が詰まっているのだが(不思議とガンダム臭はなかった)、私は別に、それらを挙げていくつもりもなく、特に、なんか論じる観点も見いだせない。
ギレルモ・デル・トロ作品の感想 [映画『パンズ・ラビリンス』を観る (美少女は人類の宝)] (2007-10-04)・・・クリック!
ただガッチリと構築された舞台設定の中での、巨大ロボットの重〜いパンチなどを楽しんだ(ロケットパンチ!!)。
大都市の中、アスファルトを、高層ビルを破壊する巨大物体のアクションを、全くおかしく見えることのないリアルさで構築できているので、感心した。
と、思うと、思ったよりも軽快に、人類未曾有の状況が序盤から淡々と語られていることに対し、私は、「ギレルモ・デル・トロ監督、『ヘルボーイ』のときから一貫してるなぁ」と感心(謎の商人ハンニバル・チャウや、奇矯な博士二人も、「ヘルボーイ」ノリ^^;)。
ヒロインを菊池凜子が演じているのだが、私の考えるヒロイン像としては、やや好みじゃなく年齢を経ているのだが、これはこれで完成したヒロインだと思う。
どうしても、後続の者は、綾波レイを意識せざるを得ないのだろうが、この作品内での、個性あるヒロインとして、ボディスーツも似あっているし、良かった。
ただ、その少女時代に芦田愛菜をあてがっておけば、世のロリコンを引きつけられるだろうという安易な考え方にはくみしないが。
ちなみに、吹替え3Dで観たんだけど、菊池凜子の声は林原めぐみでした(綾波の声)。
この芦田愛菜や菊地凜子のキャスティングで、作り手が日本に気を使っているのはわかる。
また、初期に活躍した「イェーガー(ロボットのシリーズ名前)」が日本製だったり、海溝から出現する謎のモンスターの総称を「KAIJU」と呼ぶことなど、その固有名詞の中に「ヤマアラシ」「ライジュウ」など日本名のあることなども、この分野のパイオニアとも言うべき日本への気づかいなんだろうけど、だったら、日本製のイェーガーの名前は、「コヨーテ・タンゴ」ではなく、「ヤマトダマシイ」とかにして欲しかったな。
なお、この、環太平洋の国々の苦難と協力の裏読みとして、作品を作る背景として、アメリカの、EU諸国への政治的思惑を語る映画評論家がいるだろうことは、苦笑いしながら言及しておく^^;
・・・2D字幕版で、もう一度観に行きます^^
(2013/08/09)