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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[三遊亭鬼丸師匠の「タロ人会 〜第47夜〜」に行った(後篇)]

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☆最近、鬼丸師匠やカオリン、「GOGOMONZ」の話が多いので、この後篇は、2,3日後に更新しようと思ったのですが、

 今日、FM・NACK5のラジオ番組「GOGOMONZ」を聴いていたら、鬼丸師匠が「明日は私の誕生日、明日になったら、いきなり惑わなくなります^^(40歳代は不惑と言うでしょ)」と語っていた。

 「おお! 誕生日ならば、その才能をすぐに称えたい」と思い、こうして更新するのです^^

 まあ、このブログ、鬼丸師匠が読んでいるとは思えないが、そのファンは読むことでしょう^^

 あと、カオリンのファンも^^

 なお、「GOGOMONZ」についてですが、埼玉のFMであるわけですが、

 最近は<radiko.jp>(クリック!)や、よく知らないけど<au>の「リスモ」なんかで、全国で聴けるようになってるみたいですよ!

 ・・・いや、そもそも、私、最初は何の気なしに「GOGOMONZ」を聞いていたんですよ。

 徐々に徐々に、聴くのをやめられなくなっていったんです・・・。

   ◇

 さて、鬼丸師匠の落語会に話を戻そう。

  (前篇のあらすじ)

 ・・・内幸町ホールで、ミドラン(私)は、鬼丸師匠の子供(鬼丸こどもの雨と雪)の姿を見る。

 そして、その娘・雪と視線を重ねる。

 それはあたかも、昔のジャンプの人気漫画『キックオフ』の主人公とヒロインの、毎度毎度の「バカップル」シーンを髣髴とさせた。

     

 かくして、ミドランは、これからは、「師匠」ではなく「お父さん」、そう呼ぼうと決断するのだった・・・。

   ◇

 先ずは、前座として三遊亭歌扇さんの『代書屋』です。

 先ず、ことわっておきたいのが、歌扇さんは「二つ目」である。

 でも、こういう場合は「前座」と言う言葉を用いていいんですよね?^^

 で、歌扇さんの語る「代書屋」、きっちりとこなされ面白かった^^

 この方の噺を聴くのは二回目なので、そのテンポも、こちらに身についていた。

 最初に見たとき、不満を書いたが、その後、数人の噺家さんを見て、それに比して、歌扇さんが、かなりしっかり聴かせてくれる方であることがわかった。

 不満だった「おバカ」の演技も、今回の役の人物が45歳であることを考えると、社会に出てもいるし、バカでもこの程度だろう、と言う、あくまでも私の主観であるがリアルさを感じた^^

 で、私は思うのだが、「前座」→「二つ目」→「真打」と昇格していくが、

 そこには客観的な基準がない。

 師匠の、ある意味、胸先三寸である。

 だが、「前座」→「二つ目」→「真打」の間には、落語を見始めて素人の私にもわかる「違い」がある。

 私は、それが不思議でしょうがない。

 が、考えるに、その境界にあるのは「場数」と「自信」なのではないかと思うのだ。

 今回の会、後に鬼丸師匠が「落語界は、真打が800人、二つ目が数十人、前座が数十人。上がつっかえていて逆ピラミッド構造だ^^;」と言っていた。

 う〜ん、三遊亭遊雀師匠が、「なんたって、歌丸師匠の、そのまた師匠がご健在だ!^^;」と言ってたからな^^;

 ところで、遊雀師匠は鬼丸師匠と同じ亭号だが、あまり近い関係ではないようだ。

   ◇

 続いて、鬼丸師匠の『片棒』だ。

 前回見た独演会を、鬼丸師匠自身が「かつてなく盛り上がった」と言っていたが、

 いやいや、今回もメチャ面白かったです。

 客席も大受けだった。

 ・・・ケチで有名な商人が、そろそろ代替わりをと、三人の息子に、それぞれ、自分の弔い方法を聞き、跡継ぎを決めようとする噺。

 その三人息子(放蕩長男・お祭り次男・ケチケチ三男)が、それぞれカタログ的に奇矯な言動で登場し、実に面白い!

 特に二人目のお祭り次男が凄かった。

 お祭り風葬式を、鬼丸師匠は演出するのだが、凄かった。

 ♪ドンドンドンドン、テンツクテンツク、ピーヒャラピーヒャラ、ワッショイワッショイ

 そのサウンドはラップみたいなノリが感じられ、私は、「うは! 落語にはまだまだ可能性があるんだな〜^^」と感嘆した。

 盛り沢山の祭りの風景が、私の頭に去来した。

 客席には年配の方も多かったが、お祭りテイストの現代的な若者のノリに、それと気づかずに夢中になり、みんな拍手していた。

 私も、拍手した。

 明日 40歳になる鬼丸師匠だが、まったくもって若さがあり、若者の感受性も持っている。

 そして行なうは、伝統芸能の落語である。

 若者に理解させられる感性の落語であり、若者の感性を年配の方にフィードバックさせる能力もある。

 ・・・いや、あなた、ピカイチで面白い!

   ◇

 私は後ろのほうに座っていたのだが、カオリンは前から三列目に座り、背中の開いた、ややダブっとした服を着ていたのが見えた。

 しかし、しばらくして見ると、カオリンの後頭部が、半分ほどイスに埋まっていた。

 カオリン、かなりリラックスしていましたな^^;

   ◇

 中入り後、曲独楽(こま)の三増紋之介さんの出し物が始まった。

 先の鬼丸独演会で見た太神楽の翁家和助さんの出し物も面白かったが、

 芸の合間の語りの面白さでは紋之介師匠に軍配が上がる。

 顔に愛嬌もある。

 「ふうふう」言いながらやるので、かえって大変な芸であることがわかる。

 もし、これを淡々とこなしたら、見栄えが美しい独楽の回り方なので、あんまり凄さは伝わらなさそうだが、紋之介師匠は、短い間に、独楽回しのあらましとともに、そのテクニックの凄さも伝えてくれる。

 また、独楽にトトロのぬいぐるみを付けて、「となりのトトロ」の名シーンを再現してくれた。

 鬼丸師匠が、「鬼丸こどもの雨と雪」を連れてきたのは、これを見せたかったんじゃないかな?

   ◇

 そして、鬼丸師匠の最後の噺『鰻の幇間』だ。

 「幇間(ほうかん)」とは、いわゆる「太鼓持ち」のことだそうだ。

 噺の枕で、現在、「太鼓持ち」と言う職業を継ぐ者が非常に少なくなっている話をした。

 本日の「GOGOMONZ」でも、三味線漫談をする芸人が、現在、全国に三人しかいないから、「番組を聞いてて、仕事を持っていない方、伝統芸能にチャレンジしてみないか?」と言っていた。

 さて、噺に戻るが、

 私は、「幇間(太鼓持ち)」と言う職業の生活がわかって非常に面白かった。

 知的好奇心を満たす勉強にもなった。

 この話に出てくる太鼓持ちは、定まった稼ぎ場所を持たない、いわゆる「野太鼓」なのだが、その「野太鼓」が、職業柄の陽気さで、日々のしのぎを削って行こうとする様が実にいい。

 もちろん、私が勝手に思っているだけだが、勝手知ったる鬼丸師匠が演じているから、面白さもひとしおなのである。

 鬼丸師匠は個性的な顔だが、女の人や、使用人を見つめる目上の者を演じさせると、妙に色っぽい時があるし、

 また、噺が中盤になり、熱くなりはじめた頃、噺の展開で笑顔を見せたりすると、妙に可愛い顔の時もある^^

 今回は一人だったが、私は落語を見に行く時、母親(もうすぐ70歳)を連れて行くことが多い。

 私が、「なんで、鬼丸師匠の落語は、特に面白いのだろう?」と言うと、

 母親はこう答えた。

     「名人は所詮は古い。鬼丸さんには、現代性と、キレがある!」

 確かに、同じ話を聴いても、動画で見る名人よりも、鬼丸師匠のほうがはるかに面白い。

 なお、この「鰻の幇間」だが、鬼丸ブログによると、「・・・鰻のたいこの最後が残念だったけど…」と書かれていた。

 どこがどう「残念」なのか、私には分からなかった。

   ◇

 会は終了した。

 私は、いま一度、カオリンと鬼丸娘の顔を拝んでおこうと思ったが、

 カオリンには変に思われても困るし、鬼丸娘は姿を消してしまったので、すごすごと家路に着いた。

 楽しさを堪能し、私は東京駅で缶チューハイを飲みながら、ホロ酔いになりつつ、楽しい幸せを感じた。

 こんなに人を幸せな気分にさせる「落語」と言うジャンルには、ホント、感心しきりである。

                                               (2012/08/30)

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