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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[映画『君への誓い』を観た]

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☆予告編を見る段においては、大体の予想のつく物語であり、

 ホント、最初の15分は、愛し合う二人に深刻な結果をもたらす交通事故が訪れてしまうのが、「カーセックスをすると子供を授かる」と言う理由で、ヒロインがシートベルトを外したことに起因するのも含めて、

 なんだかなあ…、の思いと、

 話がちょいと遡り、仲間らに囲まれ、開館中の美術館でゲリラ的に結婚する斬新さ、なんてのにも心が揺り動かされることなく、

 退屈な作品を見始めてしまった…、の思いが強かった。

 しかし、いざ、その、この作品をオリジナルたらしめている展開…、事故で頭を打ったことによって、新婚生活を二人でラブラブに過ごしていた妻の記憶…、その近しい丸4年間が消え去る…、という物語に突入していくと、俄然 面白く、目が離せなくなった。

 いや、それも予告編で分かっていたことだ。

 が、あらすじと物語は違う。

 実際の登場人物たちの生きる営みは・・・

   ◇

 ちょっと風呂に入ってきます。

 でたら、すぐに書きます^^

   ◇

 ・・・風呂、出ました^^

   ◇

 実際の登場人物たちの生きる営みの、段階を経た活写は、やはり、なかなか心に届いて、身につまされるのである。

 面白いのが、妻の消えた4年間の記憶と言うのは、

 ちょうど妻の人生の転換期で、法科の学生であったペイジ(レイチェル・マクアダムス)が、婚約者と別れ、理由ありて家出し、美術に傾倒し、それを生業としつつあり、

 レオ(チャニング・テイタム)と知り合い、交際を経て結婚に至る期間でもあった。

 それがスッポリと抜け落ち、レオとの愛を忘却してしまう展開は、分かっていながら、いざ、鑑賞と言う疑似体験を経ると、かなり面白い。

 つまり、ペイジは、親の保護下で、婚約者に胸をときめかせる娘に戻ってしまうのだ。

 レオは、自分の愛し、愛されていた妻とは違う妻を目前にしなくてはいけない。

 なんちゅうか、どうしても理解できなかった、『JOJO:第5部』のラスボスのスタンド(超能力)「キングクリムゾン:エピタフ」の効果をまざまざと理解させられたような気がするし、

 『アルジャーノンに花束を』みたいな、精神的な喪失を髣髴とさせてくれるし、

 東野圭吾の『秘密』のような、ほろ苦くも下世話な味わいもあった。

 チャニング・テイタムは、妻の不遇へのリアクション演技なので、まあ、普通だが、

 妻役のレイチェル・マクアダムスは、脳障害を生活の中で実体験する演技をしなくちゃならないので、難しかったと思う。

 しかし、展開的には、チャニング・テイタム演じる夫レオの、ペイジに対するフェアな接し方こそが、エピローグをハッピーエンドにする。

 でも、レオの、ペイジの元婚約者への対応はフェアでない。

 この元婚約者…、金持ちのイケメンで、いけ好かないが、物語上、別に悪いことはしていない。

 最後に、レオに酷いことを言って殴られるが、それは、レオが絡んできたからで、なんかかわいそうでした^^;

 また、ペイジの父親という重要な役で、サム・(ダミアン・)ニールが出演していた。

 サム・ニールは、ニュージーランドにワーキングホリデーに行ってた時に、私が働いていた日本食料理店に時折り顔を出してくれていたんで、ちょいと懐かしい^^

 そして…、うーむ、エピローグの、ハッピーエンドに至るペイジの心境の変化には、もうちょい描写が欲しかったですね(同様の駆け足エンディング近作、『僕等がいた:後篇』『宇宙兄弟』)。

                                                    (2012/06/01)

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