Quantcast
Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3482

[映画『ダーク・シャドウ』を観た]

$
0
0
☆予告編の印象からだと、200年前に葬られたヴァンパイアが、現在の没落した一族の下で復活し、過去と現在とのギャップで『テルマエ・ロマエ』風に笑わせつつ、

 小さな町(コリンズポート)ながらも栄華を誇っている、敵(かたき)の魔女と対決する話だと思っていた。

 そしたら、いかにもティム・バートン風ではあるけれど、原題によみがえったヴァンパイアであるバーナバス・コリンズが、女好きながらも一族復興には真摯な人物として丁寧に、堅実に描かれているので意外だった。

 本編冒頭の、常緑樹の森の中を走る列車を俯瞰し続ける映像は、バートンらしくなくて却って良かった。

 ヴァンパイア故の、吸血殺人がサラリと流されるのも面白い^^

 「トップ・オブ・ザ・ワールド」の流れる中、バーナバスが精力的に一族の会社を再興させるために、コリンズポートを精力的に動き回る様は、

 プロローグでの、町の、原初から200年を経た発展を、「シェル石油」の看板一つから連想させるようなうまさもあり、妙に感動した。

   ◇

 何よりも数人の、魅力ある女優陣の活躍には痺れた。

 先ずは、お歳を召したが、私の青春時代からずーっといい女のミッシェル・ファイファー!

 私の若い頃は、彼女とキム・ベイシンガーが「いい女」の代名詞でした^^

 続いて、その名を聞いただけでトキメけるクロエ・グレース・モレッツ!

 う〜ん、しかし、『キック・アス』の衝撃以上はないな・・・^^;

 更に、バートン作品ではひときわ光る「病的な女」、の輝きをちゃんと受け継ぐベラ・ヒースコート!

 以下の方がいなければ、彼女の魅力に夢中になれたのだが・・・。

 そして、徹底的に美しい魔女役のエヴァ・グリーン!!

     

 彼女は、その思いを遂げるにあたってのやり方は乱暴であるが、その一途な気持ちに、バーナバスは応えてあげてもいいものなのになぁ・・・。

 それから、ヘレナ・ボナム=カーターも、ちょいと色っぽいと言うか、エロっぽいシーンがありまして光ります^^

   ◇

 バーナバスがヴァンパイアと知った時の、かつての恋人に生き写しのビクトリアの拒絶の図に、『シザーハンズ』の1シーンを思い出し、

 家族の団欒の席への奇矯な人物の登場には、『ビートルジュース』を思い出し、

 そして、クライマックスでの、ヴァンパイア・魔女・狼人間・幽霊使い入り乱れという、怪人大集合の図式には、『バットマン・リターンズ』を思い出させられた。

 各所で、今までのバートンのフィルモグラフィーを想起させつつ、でも、確実に、「現在」を内包したストーリーを堪能させてくれたと思う。

                                                    (2012/05/28)

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3482

Trending Articles