☆・・・今、いろんな事で忙しいのだが、そんな時こそ、現実逃避で本を読む。
私は本格ミステリー好きだが、この本は、とある作家が推していたので、買いこそすれ、20年くらい、部屋の本棚に積み重ねられていたものだ。
ふと思い立って、読む。
主人公のモース警部は、本国イギリスでは、ホームズに匹敵するほどの人気だそうだ。
ホームズとは全く違うが、関係者の女の品定めはするわ、普通に捜査中に酒飲むわ、部下には「お前は捜査中だからダメ」とか言うわ、たまに癇癪起こすわ、金田一の等々力警部のように「よしっ、わかった!」とトンチンカンな推理をするわ、でも、憎めないキャラで、あらゆる可能性をしらみ潰し、犯人に迫っていく様は面白い。
作中、犯人についての傾向を考え、最終的に1人に絞れる可能性となる仮説を立てるのだが、その選択肢のほとんどに確証が乏しく、俺は笑わせられた、が、それが「等身大」の探偵の推理として共感できた。
舞台はイギリス、オックスフォード近在で、グーグルマップで地図を見ながら位置感を実感する。
が、非常に伏線の張り方が見事で、律儀なので、俺、全330ページの130ページを読んだ時点で、完全に犯人もカラクリ(トリックではない)もわかってしまった、と思う。
あとは、モース警部の魅力で読み進めよう
(2022/02/16)
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