☆・・・Myセブンルール(6:フォーアウト!)
うまく伝えられるか分からないけど記す。
少年ジャンプで連載されていて、志し半ばに連載終了の憂き目にあった「クーロンズ・ボール・パレード」という作品があった。
僕は、このマンガ、絵もうまいし、展開も堅実だったので、毎週 楽しみに読んでいたのだが、人気競争の激しい週刊ジャンプにあって、早期連載終了となった。
マガジンやサンデーならば、コミックス20巻は続いただろう・・・。
▼ 憧れていた名門高校野球部のセレクションに落ちた主人公(体力に劣るも、データを駆使した野球を目指す、メガネ君キャッチャー)。
傷心の中で、かつての古豪復活を目指した、理事長の孫娘に誘われ、今はさびれてしまった高校の野球部に入り、世のはみ出した野球実力者を集め、新天地で甲子園を目指すという物語。
地区予選の決勝で宿敵と戦う流れだったのだろうが、地区予選3回戦を終えたところで終わってしまった。
▼ 残念だが、ジャンプには、そのような非情な打ち切りが多々ある。
例え大ヒットし、アニメとかになった作品でも、人気が陰れば容赦なく連載が切られる…。
▼ それはさておき、宙ぶらりんで終わった「クーロンズ・ボール・パレード」だが、そのコミックス最終3巻に、書下ろし92ページが付け加えられ、宿敵との決勝戦が拝めることとなった。
これにて、少ないページ数で説明不足ではあろうけど、切りの良いところで物語が完結することになった。
・・・・・・わずか92ページだが、多くのキャラクターの個性や活躍をうまーくまとめていた。
その手腕たるや、感心しきり!
▼ だが、私が言いたいのは、そこではない。
この作品、明らかなストーリー展開のミスがあった。
四回裏 敵の攻撃、ここまで主人公チームのピッチャーは善戦してのパーフェクトピッチング!
つまり、四回裏の敵の攻撃は、一番から始まる。
一番手……ファーストライナー 1アウト
二番手……内野フライ 2アウト
三番手……三振打ち取り 3アウト
……つまり、ここでチェンジのはずだ。
敵の監督は、一巡目はじっくり見て二巡目で、好ピッチャーを捉える作戦だったのだが、うまくいかないで「……」と沈黙することになる。
が! 次のコマだ!
「状況を打開してきます」と敵の四番バッターが出てくる。
そこには、<四回裏(②) 打席に向かうは四番 陸奥>とキャプションが入るのだ。
俺は混乱し、何度も読み直した。
どう考えても、スリーアウトしていた。
いや、キャプションが<五回裏 打席に向かうは四番 陸奥>となることの誤植か?
しかし、そうも言えないのである。
四回裏から五回裏になるまでには、四回表の味方の攻撃があるはずで、まあ、そこに省略があってもいいのであるが、マンガ文法的な省略の「空きコマ(①)」や、「球場の俯瞰のコマ」とかが挟み込まれるものなのだが、それがなく、しかも、味方ピッチャーの姿が、三段のコマぶち抜きで描かれている。
これはマンガ文法として、時間の経過が連続していることを意味する……。
主人公側のピッチャーは、その四番に粘られ、最終的に足にライナーを受け、打撲で一旦 降板する。
そして、一時的にリリーフしたピッチャーに、実況の言葉が入る「無死一塁の場面で初登板の椿くんがマウンドにあがります」。
ここでやっと、話の整合性が、どうにか成り立つ。
重版がかかるかは難しいけど、次版では修正して欲しい。
▼ なお、俺には絵の才能がない(^_^;)
(2021/10/08)
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