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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[あけおめことよろ! (横道世之介、法政大学)]

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☆・・・やっぱ、たまにはドデカい本屋に行くものである。
 なんと!「横道世之介」の続編が出ていた(いや、2月に発売されていたらしい<wbr />^_^;)。
 かつて、毎日新聞に連載されていたのを横目にしていた、<wbr />それを映画化したものにノックアウトされた。
 自分の青春とリンクしていたからだ。
 なんとなく、新年に相応しいので、その映画版の感想を転<wbr />載する。
 そう言えば、世之介の母校は法政で、私も法政、うちの常<wbr />連には法政卒が多く、柴田さんもいるし、三日後に、タイ<wbr />ヤメンが5人の法政卒で来店する予定だ(^O^)v

   ◇    ◇    ◇

     《映画『横道世之介』を観た(試写会)》(13/<wbr />02/05 22:46)

 ワーナーマイカルでの試写会が当たったので観て来ます<wbr />。
 この作品の時代背景、私の青春と見事に重なっています。
 また、私は、主演の高良健吾のような容姿、そして、おそ<wbr />らく、作品で示される世之介のような性格の親友を、数年<wbr />前に失っている。
 多分、泣いてしまうでしょう。
 ・・・観終えて帰宅したら、感想をこの後に続けます。

   ◇

 いい映画でした。
 今から四半世紀前に、都内の大学に入学し上京してきた、<wbr />屈託ない若者の青春の輝きを、あますところなく伝えてく<wbr />れる作品でした。
 ちょうど舞台設定が、私の学生の時期と重なり、また、主<wbr />人公・横道世乃介が入学するのが法政大学だったので、私<wbr />の人生とドンピシャでした。
 あの時代の、他の学校と比べても、特に変わっていた法政<wbr />の雰囲気もよく出ていました。
 法政には「学館」と言う、生徒の自治が許されていたいか<wbr />がわしい九龍城みたいな建物があり、そこには各種サーク<wbr />ルがひしめいていて、その雰囲気も部分的に出ていました<wbr />ね。
 私は、もちろん、世乃介のような純粋なタイプではなかっ<wbr />たけど、他者との交流に、不器用ながらも躊躇なかった。
 世乃介の青春は、私の青春でもあった。
 原作が有名らしいが、この作品の原作を物語として成立さ<wbr />せるのは難しいだろう。
 スジだけを追っても意味がなく、細やかな時代のギミック<wbr />と、膨大な青春のギミックに彩られていることこそが肝で<wbr />あるので、それを文章で表わすのは可能であったのかと疑<wbr />問に思う。
 構成は、私のフェバリットな作品の一つ、フランス映画『<wbr />冬の旅(アニエス・ヴァルダ監督/<wbr />サンドリーヌ・ボネール主演)』と同じ構成である。
 現在において不在の人物を、現在に生きる者たちが、その<wbr />記憶を探る中で浮かび上がらせていくというものだ。
 この1985年の作品『冬の旅』は、私の人生を変えた一<wbr />作でもあり、
 『横道世乃介』の原作もこの構成ならば、おそらく、作者<wbr />は、『冬の旅』を観ているのではないだろうか。
 また、クライマックスでは、現在に生きる世乃介の彼女(<wbr />吉高由里子)が、かつての彼氏の不在を思い、タクシーに<wbr />揺られながら、その窓から、かつての自分たちが町行く姿<wbr />を垣間見ると言う、現在と過去が交差するシーンがあるの<wbr />だが、
 ここも、私のフェバリットな作品『トト・ザ・ヒーロー(<wbr />1991年/<wbr />ジャコ・ヴァン・ドルマル監督)』のクライマックスのシー<wbr />ンを髣髴とさせる。
 今、作者について調べたら、私と同じ年齢で、母校も同じ<wbr />だった。
 多分、同じものを見聞きした人生である。
 ただ、世乃介と同じく長崎から上京してきた作者と異なり<wbr />、
 私は、東京都下で育ってきていた。
 だが、私には、二人の若者の親友がいた。
 一人は長崎出身で、外見が高良健吾と似ていた。
 やや恥ずかしがり屋であったが、最終的には、私のバカさ<wbr />加減に打ち解けた。
 はにかみながら、「田舎では、『わい』『おい』などと、<wbr />自分と相手を呼ぶんですよ」とか教えてくれた。
 もう一人は、北海道の小樽出身の若者で、その他者の生活<wbr />へ屈託なく介入していく様と、天然な性格が世乃介そっく<wbr />りだった。
 こいつは、数年前に死んでしまった。
 私の最後の親友だった。
 『横道世乃介』を観ることは、私にとって、青春をまさぐ<wbr />る経験でもあった。
 法政大学そのままの教室が舞台ともなっていた(冒頭の入<wbr />学説明会のシーン)。
 私の童貞喪失の相手との関係は、この教室で、私が時間を<wbr />聞いたことにはじまった。
 テストを早目に終えた私が教室を出ると、その子が、エレ<wbr />ベーター待ちの踊り場に走りながら追いかけてきたのだ^<wbr />^
 バイトの舞台のホテルは、京王プラザであろう。
 私、ずーっと皿洗いのバイトをしていたのだ。
 この映画は、その、世乃介のなんとも言えない「挙動不審<wbr />」な動きも含め、私の青春を表わしている。
 世乃介は、どうやら、死んだらしい。
 私は生きている。
 「青春」てのは死んでおらず、どうやら、思い出してもら<wbr />えるのを待っているらしい。
 描かれる25年前の町並みさえも、とても愛おしく、胸が<wbr />、世乃介に、ギュギュギュッと押される思いだ・・・。
 登場人物の些細な言葉のやり取り一つ一つがリアルだ。
 世乃介が、彼女と、なんで別れることになったのかを考え<wbr />ると悲しくなる。
 高良健吾は、見事に、愛すべき役柄を演じていた。

                                 (20<wbr />13/02/05)


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