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Channel: 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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[映画『麒麟の翼〜劇場版・新参者〜』を観た(超短信)]

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☆かなり面白かったが、気になる点も多々ある物語だった。

 ・・・日本橋付近で刺殺事件が起こり、被害者は瀕死の重傷の中で、わざわざ「麒麟の翼」像まで歩き、辿り着き息絶える。

 一方、容疑者は逃走中、車に轢かれ、危篤状態となる。

 被害者は、日本橋とあまり縁があるとは思えない会社員。

 容疑者は、親がなく施設で育ち、同じ境遇の娘と同棲している青年。

 日本橋署の刑事・加賀恭一郎(阿部寛)は、相棒の溝端淳平演じる松宮と、二局面の聞き込みを開始する。

 溝端淳平は可愛い顔ながらも筋は通していくし、やっぱし、阿部寛が特にいい。

 顔がいい。

 無口ながらも、見ている私たちの想いをいかようにも受け止める、饒舌にも似た芸術的な表情をしている。

 とてもいい^^

   ◇

 昨今の東野圭吾原作は、どうしても、読者(映画においては観客)の激情に訴えるような「状況」を設定する。

 これが本格ミステリの殺人状況構築ならば、遊び心で許すのだが、こちらの、「悲」の感情を揺り動かそうとするにあたっては、どうしても、「お涙頂戴」「あざとさ」設定を感じてしまう。

 私は、長い間、派遣会社で働いていたので、容疑者の派遣社員生活描写に、どうしても違和感が起こるし、同棲生活の、昭和染みた貧乏生活が、どうもあり得ないことのように見えた。

 職探しをしていた容疑者の若い男性など、どう考えても、引くてあまただったと思うのだ。

 また、せっかくの新垣結衣なのだから、もうちょい可愛い格好させてもいいんじゃないかと思った^^;(演技派の演技をかましていたが^^)

 物語の中盤までは、両家族の受けている誤解が、クライマックスで反転されるのは分かっていたが、その落としどころがまったく読めなかったので、私はわくわくしながら見た。

 が、後半に立ち現われる、過去の因縁のエピソードがかなり入り組んでいて、こちらの感動の気持ちを素直に表出できない忙しさはあった・・・。

 でも、役者陣の演技や、配役の妙が、物語を牽引してくれてはいた。

 特に、被害者の奥さんや、後半のキーとなる少年の母親のギスギスした感じはリアリティが感じられた。

 被害者役の中井貴一の、誠実な役の作りにはホロリとした。

 また、日本橋界隈の情緒を感じさせるギミックの数々の配置もうまかった。

 水天宮の絵馬のエピソードなどは、作品の語り口がもう少しうまかったら、大泣き出来ていたのになぁ。

 また、東野作品なので、どこかで「性の倒錯」が出てくると考えていた。

 教師の男(劇団ひとり)が出てくるが、「この人の援助交際ネタは、いつ出てくるのだろうか」と心配していたのだが、それはなくて安心した^^

   ◇

 それから、被害者の娘役の竹富聖花が可愛かったので、報告しておきます^^v

     

 てゆーか、この写真、今作品にも出ている新垣結衣に似てますなぁ^^

                                                   (2012/01/28)

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