『ボス・ベイビー』日本語版予告編(前売り特典情報付き)
☆・・・前宣伝から、「どこぞの社長もしくはマフィアのボスみたいな人物の心が、生まれたての赤ちゃんの心に入ってしまった」的なストーリーかと思っていた。
そう、『ベイビー・トーク』の亜流だと。
だが見始めると、ちょいと趣きが違う。
主人公は想像力豊かな少年で、そこに弟が生まれてしまい、両親の愛情を独り占めに出来ない寂しさからの、カイン・コンプレックスがテーマなのかなとも思った。
が、それだけではない。
話は、天界のシステムから連なる、にわかに人気が出てきた子犬に向いた全人類の愛情を、赤ちゃんに戻すべく奮闘する「赤ちゃんカンパニー」所属のボス・ベイビーの「赤ちゃん全般への愛情奪還戦」の物語でもあった。
これは、ひいては、日本など、文化の多様化による少子化問題へも切り込んだ内容とも言える。
・・・ただ、主人公ティムの想像と言うか妄想や、中盤までの方向性の分からない展開が不安定感を煽り、なんともシュールな印象を与え続ける。
ボス・ベイビーとティムの目的が合致してやっと、私は安心して見ることが出来た^^
ただ、最後のほうの、悪役が、赤ちゃんへの愛情を奪う可愛い子犬たちをロケットに乗せてそれを打ち上げるシーンが戦いのクライマックスになるのだが、なんで、ロケットに乗せなくちゃならないのかが意味不明で、そんなことをしたばっかりに悪の野望は費えることになり、物語の破たんを感じるのだった。
(2018/03/22)