映画『サニー/32』予告編 2月17日(土)全国公開
☆・・・同監督の『凶悪』は、かなり凶烈…、いや強烈な映画だったので、この作品にちょいと期待していた。
ただ、これ、宣伝や公の批評では誰も語らないのだけど、佐世保かなんかで、小学生の女の子が親友の喉をカッターで切って死なせてしまう事件が題材になってるよな。
ネットに拡散されたクラスの集合写真で、加害女児が「NEVADA」とプリントされたトレーナーを着ていたので、ネット上では「ネバダちゃん」と呼ばれていたが、
この映画の加害女児も、三本指サインとVサインを両手でしているので、「32/サニーちゃん」と呼ばれることになっている。
それが、私にはどうしても引っ掛かる。
ブラックコメディ化するには、あまりにも佐世保の事件から経過時間が短か過ぎて、また、事件が狭い社会で起こっていることもあり、これ、題材となった被害女児の関係者の神経を極限まで逆なでするだろう。
よく問題にならなかったと思う。
作品としては、面白いようでいて、すぐに話がグダグダになっていく。
監督は、園子温作品ラインを狙っていたようだが、そのリアリティと荒唐無稽のバランスがダメダメだ。
オウム真理教や連合赤軍の共同生活みたいのを描きたいのかもしれないが、土台となるリアリティがないので、見ているこっちは宙ぶらりんだ。
寒風吹きすさむ新潟の山あいや海岸を描写する映像は良かったかな・・・^^;
(2018/03/08)