映画『不能犯』本予告
☆・・・う~ん、脇役にも大物を据えたりして、映像もしっかりしていて、作り手は本気なのはわかるんだけど、内容があまりにも下らない。
暗示で人を死に追い詰める能力を持つ男、それを追う警察の物語。
「不能犯」と言うのはチンチンの勃たない犯罪者のことではなくて、物理的に犯罪を立証し得ない、それでも犯罪者のこと。
これが「デスノート」みたいに、思い切って荒唐無稽のゲームチックにしちゃったら面白かったんだろうけど、
妙に、尺がないだろうに、不能犯が絡む個々のエピソードを丹念に描いていく。
不能犯は、特に崇高な目的がある訳ではなく、人間の愚かさの再確認と、ある意味 無敵の自分を死に導いてくれる存在を求めているようだ。
不能犯を追う刑事は沢尻エリカで、美人だけど、それ以上のものはなく、作り手は、不能犯と沢尻の対立を「陰と陽」の二元論として見たいらしいが、沢尻の役にそのパワーはない。
連れて行った母親は、この作品を「私はこういったもので充分^^」と喜んでいたが、私はダメだった。
エピローグの、不能犯と沢尻のシーンは、「ブラックジャック」での、BJとドクターキリコの有名な対話シーン(神社の参道階段にて)をオマージュしたのは確実だと思う。
(2018/02/07)