☆・・・観てきました^^
なまじっか『帝国の逆襲』が傑作だっただけに、『スターウォーズ(SW)』における三部作の2作目は傑作と言う印象が強い。
が、新三部作の2作目『クローンの攻撃』は賛否両論。
さて、最終三部作の2作目『最後のジェダイ』はどうだったでしょう?
旧三部作原理主義の方は、どんな面白かろうが、条件反射的に批判するのだろうけど、私にとっては非常に面白かった!
『SW』の三部作における2作目は「敗北」の物語である。
3作目の勝利に向かって、共和国軍はひたすらに追い詰められるのである。
今作においても、全編これ「敗走」の展開である。
その中で、去年公開された番外編『ローグワン』で見られ、私が非常に感動した「自己犠牲」の姿が、今作では中盤までに2度繰り返される。
欧米には、日本と異なり、「自己犠牲」の美徳はない。
だから、かつて『アルマゲドン』でそれが示された時、日本人は感動した。
中国マネーに牛耳られはじめているハリウッドだが、「ジダイの精神」は残っている。
過去の『SW』シリーズでは、その要素は低い(オビワンの死はちょいと異なる)。
が、ここ20年ほど、欧米の作品での「自己犠牲」の美徳が物語の肝となりつつある。
しかし、『最後のジェダイ』では、「自己犠牲」が三度繰り返されようとした時、割って入る新しいテーマがあった。
それは「愛するものを失なわせない」と言うものであった。
その新テーマの提示は、自己犠牲をしようとした者を「自己犠牲」で助けた、その者の命をつなぎとめたことでわかる。
そして、多くの命を散らすことになった共和国軍のリーダー・レイア姫は、生き続けている。
「もう一つの希望」が今作で退場したゆえに、レイア姫は、次作でも生き続けることを祈る。
この人物は、最後の最後まで「希望」を失わない。
レイア姫演じるキャリー・フィッシャーは亡くなったけど、最新の技術を用い、レイア姫は、次作でも作品に君臨し続けなくてはならない。
二部作では、主人公が片腕を失うのがお約束であったが、今作ではなかったね。
でも、医療船が登場したり、裏切り者が登場したり、AT-ATも大挙として登場し、そこかしこに「お約束」が散見された。
ほとんど、「世界観」を押し出すような町の描写はなかったが、例えば、ルークが隠遁していた島などは、ルークの生活を描写する中で、感嘆させられる。
例えば、漁をするために長い銛を棒高跳びみたいに用い小島に渡り、その銛で魚を突いたり、デブったモンスターからミルクを絞り、ルークの世話をする異形の種族がいたり。
島には、可愛い小動物もいて、なんか知らないがミレニアムファルコン号に居ついて、戦いの最中もずっと可愛い姿を見せていた。
モンスターの使われ方が、シリアス展開の中でちょっとした清涼剤になりつつも、カジノ都市の競争モンスターや、『帝国の逆襲』とのお約束である「雪の星」めかした「塩の星」での氷キツネみたいに物語に深く絡んでくるのも、深い世界観の有機的な構築を成し遂げている。
帝国軍(とは言わないのか、ファーストオーダー?)の最高指導者スノークの巨大な宇宙戦艦が、「ヱヴァンゲリオン」の庵野作品並みに大胆かつダイナミックに破壊されるシーンや、終局の、夕日の中でのルーク対カイロ・レンの戦いなど、名シーンがたくさんあるぞよ^^v
(2017/12/15)
(2017/12/15)