☆・・・この作品には、なんか得体の知れないものを感じ、公開と同時に観に行った。
果たして、得体の知れない映画で、非常に面白かった。
私は、この作品の原作者の映画化前作『桐島、部活やめるってよ』を観ていなくて、その後、話題になるたびに悔しい思いをした。
「桐島・・・」の高校生活から、『何者』では、就職活動を舞台としている。
そこには、異なる悩みと、いくつもの「舞台」が設えられている。
出てくる人物のほとんどが、色んな形を変えた「青き屈折」を内に秘めている。
ひと際目を引く美しい二階堂ふみ演じる帰国子女と、いわゆる「意識高い系」の同棲男の屈折は痛い。
周囲がそう思っても、本人たちが気づいていないことは、私も含めて、往々にしてある^^;
登場人物の総「屈折」状況は、最近公開された『聲の形』と同じだ。
だが、それでも、不自由な精神を負って、人は生をヤリクリしなくちゃならない。
最後に明かされる「屈折」は、それこそ本格ミステリーの謎解きのように鮮やか。
佐藤健は、色んな役を演じられて凄いなぁ^^
(2016/10/15)