☆・・・半身不随の車椅子の、偏屈な、でもイケメン青年の介護をすることになった主人公・・・。
初めは反目し合いながらも、徐々に心を通わせていく・・・、という、数年前に公開した『最強のふたり』みたいな物語。
主人公が女性なので、恋愛に話が進むのは必至^^
最近、この手の、障害者が懸命に生きていくさまを描いた作品は「感動ポルノ」などと揶揄されることがあるみたいだ。
しかし、私みたいなのが、このような作品を斜に構えてみて「お涙頂戴もの」などと言うのはいいが、全ての人が、パラリンピックなどを見てマイナスの感情をあらわにするような状況は、「世も末だな」などと思うのだ。
・・・、元々は、「感動ポルノ」は、「24時間テレビ」の企画に代表されるような、「泣かせるための障害者への演出上の苦難と、その克服の姿の対象者不在のおぞましさ」を言う。
が、「感動ポルノ」の言葉が一人歩きし、この作品評にまで及ばせているのをネットで散見したので、あえて書いた次第。
さて、『最強のふたり』をなぞらえたかのような『世界一キライなあなたに』だが、ゆえに、序盤は退屈と考えていた。
そしたら、ヒロインが、その境遇を含めてあまりにも不器用で、可愛くてちょいブスで、服のセンスが異常に悪いので引きつけられた。
そして、対する車椅子の青年は、顔だけの演技を余儀なくされているのに、徹底的にイケメンであった。
面白い。
だが、結末はどうなるのか?
自分の境遇に絶望し、安楽死を求める青年の心を、庶民的だが天真爛漫の頑張り屋のヒロインは覆せるのか?
いや、ヒロインこそが、変わらなくちゃならないのか・・・?
(2016/10/02)