☆・・・実話は実話だが、演出がかなり安易で直球^^;
なれど、実際の推移と異なれども、半藤一利の嘘歴史のように、誰か特定の人物を悪にして貶めるような内容ではないので、
スタローン映画のような単純明快な、観る側の情に訴える作品としては上出来だと思う。
いい映画だった。
1890年のトルコのエルトゥールル号の乗員、その遭難を誠意を持って助けた日本の離島の人々との交流、
そして、時を隔て、1985年のイラン・イラク戦争時、テヘランに取り残された日本人を助けるトルコ政府の物語をドッキングさせている。
この、国同士の助け合いのドッキングは、物語的に強引に思えつつも、これまで知る人ぞ知る話として語り継がれてきたことではある。
だが、映画の作り手は、これを並列にとどめ、二つのエピソードを固有名詞で結びつけることはしていない。
例えば、トルコの人に、「かつて、エルトゥールル号の遭難時に日本人に助けてもらったので、今回は恩返しだ」などの言葉はなく、そこは、作品の作り手の抑制を感じた。
ただ、序盤は、妙なモンタージュ編集がやたらと目立ったかな。
例えば、海のしけで漁に出れない離島の漁師が芸者遊びしていて、部屋の金魚鉢がひっくり返る水しぶきと、遭難にあっているエルトゥールル号が受ける波がオーバーラップしつつ場面転換したりなど、そういったのがやたらと繰り返されていた^^;
そこだけが非常に稚拙に感じられた。
でも、芸者役の夏川結衣は、ちょっと良かった^^
しかし、台湾も有り難いが、トルコと言う歴史ある国が、日本と友好関係を築き続けてくれているのは嬉しいことだ^^
(2016/01/09)