☆・・・う~む、傑作!
10/31(土)公開『エール!』予告篇♪
私は、このような、小さな世界に、世界を包括出来るような多種多彩なテーマを持っている作品が大好きだし、優れていると思っている。
個性的すぎる家族があり、主人公ポーラ以外の家族が全員聴覚障害者であるがそれさえも「個性」とするヴァイタリティがあり、酪農家族であり、牛の出産なんかも行う。
父親は、家族の住むフランスの片田舎の村を私欲で近代化させようとする現市長に対し、耳の聞こえない身でありながら、選挙出馬で対抗する。
政治にも興味があるが、美しくも天然の妻との夫婦間の性事もお盛ん。...
家庭では、あけすけな会話が、主人公ポーラの手話会話も交えて行われる。
まだ幼い弟もセックスに興味津々。
娘は、まだ高校生ながら、通学中でも酪農の関連業者との交渉をしたりする。
その他、ポーラは、聴覚障害者の家族の些事全般を引き受けていた。
親友のマチルダは色んな男と恋をしていた。
ポーラは恋をしている男ガブリエルがいて、新学期、その男がコーラスの授業を受講するのを知り、自分も入る。
そこで、音楽教育にこだわりを持つ教師がいて、ポーラは歌の才能を見いだされる。
既に才能を発揮していたガブリエルとデュオを組まされ、交際も始まる。
ポーラは、ストイックな教師に見込まれ、パリの音楽学校入学のオーディションを受けることを促される。
しかし、それは、生活するに不自由で、かなりワガママ(家族本位)な家族との別れを意味する。
そして、オーディションまでの三ヶ月が過ぎていき、家族との確執、恋人との不和、先生に認められる才能への不安感がないまぜになる。
この作品は、そのクライマックスにおいて、全てに決着をつける「たった一つの冴えたやり方」がスパークする。
いや、音楽映画はズルい!
理屈で抑制できなくて、身体で泣けてしまう(ToT)